眠り姫〔生後22日〕

*過去の自分のブログの転載です。

🍀🍀🍀

<2011/11/25 fri ☀>

昨日は面会をお休みしちゃったので、一日振り。

今まではICUの名残で2時くらいに着くように行っていたが、よくよく考えたら一般病棟は1時から面会できるのよね。

こないだ帰りに寒くてお腹を冷やして下したことを踏まえて、今日は1時間早く行く。

1時ならちょうどミルクの時間だし。

ウキウキして行ったら、着いたときにはすでにミルクを飲み終わって爆睡中。

またこのパターンか。

「今日は午前中は起きたり泣いたりしてたんですけどね」と看護師さん。

今日の体重は3260gくらい。

細かくは忘れてしまった。

やっと生まれたときを越えたわ。

爆睡の娘を抱っこして、ひたすらゆらゆらゆらゆら。

気分はオートスイング機能の付いたハイローチェア。

時々むにむにしたりあくびしたりする娘を観察。

一度だけ寝ながらだけど声を出して笑った。

かかかか、可愛い~ん。

新生児のただの反射だとかなんとか言われても、確かに笑った。

母ちゃんはそう信じる。

ただただ抱っこしながらゆらゆらゆらゆらして、娘の寝顔を眺める。

それでまったく飽きないんだから、我ながら母親ってすごいと思う。

可愛くて幸せで、ちょっぴり切ない時間。

点滴のついていない右手を触ると握ってくる。

真っ白な手。

顔も真っ白。

と言うよりも、青白い。

でも今日はサチュは常に86~88で、脈拍は160ちょいと落ち着いている。

まあ、爆睡していたからかもしれないけど、こんなにモニターが鳴らない日は初めてかも。

母ちゃんの抱っこで気持ち良さそうに寝てくれている。

このまま、このまま手術をしなくてもいいのではないか。

手術そのものが娘の命を縮める可能性もある。

心臓の手術だ。

100%の保証はない。

このままじゃダメなの?

走れなくてもいい、ずっと入院でもいい。

生きていてくれさえすれば。

そんな気になる。

わかってる。

そんなわけにいかないのはわかってる。

娘の命綱の血管を拡げている薬の効果だって永久ではない。

手術をしなければ娘は生きていけないのだ。

わかってる。

わかってるけど、でも……。

まだまだ弱っちい母ちゃんだね。

そんな母の揺れまくる心を知ってか知らずか、娘は爆睡。

おい、ちょっとは起きろ。

結局寝顔を眺めただけで病室をあとにする。

まあ、寝顔も可愛いからいいか。

看護師さんには「あれ、ずっと寝たままでした?次は午前中に寝かせておきますね」と言われたよ。

病棟を出るところで主治医とばったり遭遇。

今朝の便の中に血が少し混じっていたと言う。

なんじゃそりゃ~。

でも検査をしてみたけど問題はなく次の便は大丈夫だったようで、謎。

そういえばもうすぐ生後1ヶ月で、本来なら検診に行ってK2シロップを接種する時期だからと、関係ないとは思うけど念のため注射をしてくれたそうだ。

ん、注射?

あれ、飲ませたのかな?

まあいいや。

とりあえずは問題なさそうとのこと。

「じゃあ、明日」と言われて別れた。

明日。

明日か……。

生まれてすぐが第一歩目で、転院が二歩目だとしたら、今回は大きな大きな三歩目のための説明だ。

当然リスク説明もあるわけだから、いい話ばかりではないだろう。

娘の未来のための話。

緊張するけどしっかり聞いてこよう。


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