一般病棟〔生後13日〕

*過去の自分のブログの転載です。

🍀🍀🍀

<2011/11/16 wed>

今日も一人で面会へ。

なんと予告通り、一般病棟に移ってた。

と言ってもICUとは扉ひとつ隔てただけの隣の部屋なので、準ICUって感じかな。

娘の周りの点滴やモニターも数の変化はなかったし。

午前中のうちに移ったらしく、普通に病棟入り口でピンポンして「ICUの○○の面会です」と言ったら慌てて看護師さんが出てきてくれた。

薄暗くてものものしい雰囲気のICUとは違い、明るくて可愛い飾り付けもしてある大部屋(付き添いなしの部屋)。

曇りガラスだから外は見えないけど、窓際の明るいベッドだった。

正確に言うとベッドではなくコットだけど。

娘の周りにいたのはみんな赤ちゃん。

生まれたばかりの娘に付き添えないことに罪悪感を感じていたので、ちょっとホッとした。

ミルクを飲んでいるとき以外はほぼ爆睡な娘。

今日も爆睡。

口の周りについていたカピカピのミルクを拭いたり、自由に動かせる右手が握っていた埃を取ったり、とんとんしたり歌ったり。

それにしてもよく寝るわ。

起きているのは疲れるんだろう。

娘の手は冷たくて、真っ白。

爪は紫色。

普通なら寝てる赤ちゃんの手は温かいはずなのにね。

手のひらを触ると弱々しい力で握ってくる。

小さな小さな手。

新生児の手ってこんなに小さかったんだね。

可愛い。

しばらくすると初めて見る先生が来てくれた。

小児心臓の内科医だけでもいっぱいいるから、見たことない先生もまだまだいる。

あだ名は浮かばないので名前から普通にI先生。

「状態が落ち着いているので今日から一般病棟に移りました」と。

決してよくなっているわけではない。

手術をしないで治る病気ではないから。

ただ横ばいなだけ。

それでも「落ち着いてる」と言われれば嬉しい。

「主治医チームの判断になりますが…」と前置きした上で、「両心房間の穴が小さくなってきているみたいなので、カテーテルで穴を拡げる処置をすることになるかも」と言われた。

普通ならあってはならない穴だけど、娘には必要な穴。

娘の小さな体に傷をつけるのは辛いけど、そうしなければ生きていけないのならばお任せして託すしかない。

「いずれ主治医から説明があると思います」と言われた。

薬で拡げている動脈管は、薬を減らしたり増やしたりして今いい状態で落ち着いているそうだ。

先生からの説明が終わってしばらくすると、看護師さんが一般病棟の説明に来てくれた。

面会時間や面会できる人の制約が変わる。

小学生以下はやっぱり入れないから息子は無理だけど、妹夫婦が来れるようになった。

気になっていた付き添いのことを聞いた。

「まだ帝王切開後2週間ですから、無理しなくて大丈夫ですよ。まずはお母さんの体を回復させてください」と主治医(Y先生)と同じことを言う。

実は今日痛み止めを飲んでくるのを忘れた。

電車とバスに揺られたからかバスを降りたら傷と子宮が痛くて仕方なく、病院の入り口近くのソファに座ったら動けなくなってしまった。

少し休んだあと手すりに掴まりながら腰を曲げた状態で、なんとか病棟にたどり着いたのだ。

情けない。

本当は来週の週明けから付き添いをしようと思っていた。

娘のために、自分のために。

でもまたちょっと考え中。

ばばからは「娘ちゃんは絶対大丈夫だから、無理しないであと一週間休めば床上げだから、それからにすれば」と言われた。

ばばは知り合いから、赤ちゃんが病気でやっぱり産後すぐから動き回って無理をした人が、数ヶ月後に卵巣が変なところのまま固まってしまい大変だった、という話を聞いたらしい。

じじも「あいつ(私)が倒れるんじゃないか?」と言っていたそうだ。

我が家の闘いは数日、数週間単位ではない。

数ヶ月、数年単位なのだ。

私が倒れるわけにはいかない。

だったら今、娘の状態が落ち着いている今、病院にお任せして自分の体の回復に専念するのは悪いことだろうか。

でも娘のそばにいたい。

そして息子のそばにいたい。

悩む。

一週間我慢できるかな、娘ちゃん?

ごめんね。

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