退院延期と酸素開始〔2ヶ月18日〕
*過去の自分のブログの転載です。
🍀🍀🍀
<2012/01/21 sat>
生後79日。
昨夜10時頃、病棟から着信。
いい予感がするわけもなく、嫌な感じがバリバリ。
出ると知らない(あの人だろうなってのはあるが、話したことはない)女医さん。
娘ちゃんのサチュレーションが急激に下がることがあったのだそうだ。
前の晩にも同じことがあったらしい。
娘ちゃんは普通に元気で、どこがどうと言う話ではないようだが、退院は延期になった。
着信があった時点でわかっていた。
実は昨日私が面会してる最中にも一度だけサチュが60台まで下がった。
すぐに戻ったけど、ここ最近は70台後半より下がることはほとんどなくて、あれ?と思ったのだ。
よく動くし拾いづらかったのかなと、あまり気に留めなかった。
本当に一瞬だったし。
でもなんとなく「やっぱりな」という気持ち。
無理しなくていい。
容態が悪くなったわけでも急変したわけでもない。
不安があるなら入院していたんでいい。
…でもヘコむ。
お迎えの準備で慌ただしいはずの朝は、普通の土曜の朝になった。
大丈夫だと言われてもやっぱり少し心配だったので、早めに病院に向かう。
今日は実家に息子を預かってもらうことになっていたので、そのまま預ける。
じじばばはガッカリしつつも、少しホッとしていた。
この時期に帰ってくることがやっぱり心配だったみたい。
すごく久しぶりに父ちゃんと母ちゃんが揃って、しかも午前中から面会(土日は11時から面会可)。
娘ちゃんには明らかな変化。
右手に点滴。
そして鼻に酸素のチューブ。
点滴は血液サラサラ系。
想像の範囲内とは言えヘコむ。
でも元気そう。
一週間ぶりの父ちゃんが抱っこをすると、母ちゃんを見てニコニコ。
笑顔が出るってことはしんどくはないってこと。
ホッとした。
でもモニターを見てビックリ。
サチュが50台!!
少し経つと70台まで上がったけど、その後も80台に上がることはあまりなく、60後半から70台。
なんで?
昨日はこんなに低くなかった。
足の指先で取ってるから?
酸素も入ってるのに?
シャントが狭くなってる?
足りなくなった?
どうして?どうして?
頭の中はグルグルだけど、娘ちゃんは機嫌よく笑っているので笑い返す。
「いい笑顔だね~。父ちゃんと母ちゃんが揃ってて嬉しいんでしょ。どうしたの?苦しくなっちゃった?またゆっくり頑張ろうね」
そう話しかける。
隣のベッドの子は今日退院。
どんなに入院している方がいいんだという理由を見つけて納得した気になっても、正直羨ましい。
あの子は帰れてなぜ娘は帰れないのか。
そう思ってしまった。
いかんいかん。
しばらくはご機嫌な娘ちゃんと遊んでいたが、だんだん雲行きが怪しくなってきた。
泣きスイッチ入りま~す。
泣くわ泣くわ。
ギャーギャー泣いて、アラーム鳴りまくり。
脈が速すぎて、初めてモニターに『高度な頻脈』って文字を見た。
おしっこを結構していたのでおむつを替えて、それでも泣き止まず父ちゃん抱っこ。
やっぱり泣き止まず母ちゃんに交代。
子守唄を歌いながらとんとんゆらゆら。
なんとか泣き止み、そして寝た。
サチュも脈拍もやっと落ち着いた。
さすが母ちゃん。
でも寝ている娘ちゃんをとんとんしながらなんとなく、なんとなくだけど「あ、次の手術まで退院はないな」と感じた。
帰れたとしても酸素はお持ち帰りな気がする。
根拠はないけど。
ベッドに下ろしてしばらくは寝ていたけど、またふにゃふにゃ言い始めたので抱っこ。
そうこうしているうちに娘ちゃんギャン泣きの特効薬、ミルクがやっと登場。
父ちゃんが飲ませて、120ccを10分で完食。
飲み終わるとご機嫌になり、ベッドの上でバタバタバタバタ。
大嫌いな血圧測定もお利口さんでやらせてくれた。
誰か先生と話ができるか看護師さんに聞いたけど、やっぱり学会のため全体的に手薄らしく来れないかもしれないと。
仕方ない、大丈夫そうなのは目で見て確認できたし、週明けに主治医や担当医が帰ってくるのを待つか。
ミルク後30分くらい経ったらお風呂。
父ちゃん、初お風呂。
息子を散々入れたくせにあたふたあたふた。
ま、右手に点滴&鼻に酸素だしね。
お風呂も入ってさっぱりして、ご機嫌でニコニコになったところでタイムオーバー。
「また明日来るね」と言って病室を出た。
初めて2時間半も娘ちゃんと一緒にいた父ちゃん。
「あっという間だったけど、いい時間だった」そうだ。
よかったね。
落ち込む要素はたくさんあるけれど、思い悩んでもしょうがない。
娘ちゃんはきっと娘ちゃんにとっていい時期になったら帰ってくる。
今は耐えるとき。
いつか必ず帰れる。
そう信じてまたみんなで頑張ろう。
……
…でもやっぱり辛い。
持ち上げられたあとに落とされるのはキツい。
頑張れ、母ちゃん。
頑張れ、娘ちゃん。
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