輸血再び〔2ヶ月23日〕

*過去の自分のブログの転載です。

🍀🍀🍀

<2012/01/26 thu ☀☁>

生後84日。

今日は遅めの3時半ちょい前から面会。

病室入り口で手に消毒薬を擦り込んでいると「ふぎゃ~」という泣き声。

娘ちゃんぽいなと思ったらビンゴ。

母ちゃんの顔を見て一瞬泣き止んだけど、すぐにまた「ふぎゃ~ふぎゃ~」とギャン泣き。

ピコ~ンピコ~ンとアラームが響き渡る。

脈拍はなんと驚きの200越え。

『高度な頻脈』と表示。

普通に180台な脈拍も、普通に60台なサチュレーションも見慣れて驚かなくなった母ちゃんだけど、200はさすがに驚きますぜ。

190と200をウロウロなんてレベルではなく、200オーバー。

K点越え。

おめでとう娘ちゃん、金メダル。

…だいぶ混乱。

抱っこしてとんとんして泣き止んでも、やっと190台。

そうこうするうちに看護師さんがミルクを持ってきた。

なんだ空腹泣きだったのね。

でも薬の準備がまだで、しばしお預け。

「ふんぎゃ〜!ふんぎゃ~!」と娘ちゃん。

訳:何してんだ!ミルクをくれ!そこに置いてあるミルクをくれ~!

アテレコの台詞が乱暴な感じになっちゃうのは、先に男の子を生んじゃった弊害よね。

薬を口に入れると泣き止んだけど、不味そうにしかめっ面でゴックン。

すぐにミルクをあげるとゴクゴクゴクゴク、すごい勢い。

飲ませてる途中で担当医が赤黒い液体が入ったシリンジを持ってきた。

輸血入りま~す。

心カテ検査でまた出血するため、今のうちに補充するそうだ。

あとは貧血改善のため。

「本人は全然平気そうな顔をしてるんだけどね。ミルクの飲みもいいし、体重もまた増えてるし」

「ただ娘ちゃんの場合は表情やミルクの飲みで大丈夫かどうかが計れないからね。自分で自分の首を絞めちゃうからな、娘ちゃんは」と苦笑い。

「あれですね、どんなに高熱が出ていても食欲だけは衰えないタイプですね」と私がいうと「そうそう、そんな感じ」と先生。

じっと母ちゃんの顔を見ながらゴクゴクとミルクを飲んでる娘ちゃん。

「お母さんをよく見てるね。お母さんが好きなんだね。そういう顔してる。お父さんがいるときにそういう顔してるの見たことないもんね。お父さんより俺の方が会ってるし」となぜか得意気。

まあ、確かに。

父ちゃんはまだ認識されてないだろうな。

しょうがない、父親なんてそんなもんよ。

そんなことよりも「母ちゃんを好きな顔してる」と言われたのが嬉しくてしょうがない。

娘ちゃ~ん、母ちゃんも大好きよ~。

そんな会話の間も点滴の準備でミルクを飲んでいる娘ちゃんをあ~だこ~だと動かしたりしていたら、ごぱ~っと吐き戻し。

うひ~。

残りのミルクを飲ませてしばらく背中をトントンさせてからお着替え。

満腹になった娘ちゃんは裸にされてもご機嫌さん。

おむつ一丁でバタバタバタバタ。

「お嬢様、お召し替えですよ~」と顔をツンツンすると、にぱ~っと笑った。

可愛い~ん。

着替えも終わりおむつも替えてスッキリして満腹だし、「あ~、う~」と大変にご機嫌。

苦手な血圧測定をされてもニコニコ。

久々に体重を聞いたら、なんと4500gを越えていた。

喜ばしいが、増えすぎも禁物なので微妙。

心臓は苦しくないかしら。

今日はビデオカメラを持参してきたので撮影会。

カメラを向けるとやっぱり真顔になっちゃうのね。

脈拍は180台、サチュは60台。

こんなに脈が速くて大丈夫なものなのかしら?

サチュだって酸素も流してるのに60台。

そんなことを考えていると、タイミングよく主治医登場。

輸血は心カテ時の出血のためと貧血改善のため、そして酸素飽和度を上げて心カテに挑むためだそうだ。

脈拍について聞いた。

娘ちゃんの脈は確かに速いけど、不整脈と言うわけではない。

必要だから速い。

恐らく1回で送れる量が少ないのではないか。

もう少しゆっくりな方がいいのは確かで、そのための薬も入れていて以前よりは多少は落ち着いてきたが、また心カテ検査の結果を見て決めていく。

「無闇に速いわけではないので、すぐにどうこうしなきゃいけないわけではないです」

なるほど。

主治医が去ると、娘ちゃんはおねむタイム。

とんとんしただけであっという間に寝た。

寝ても160程度にしか落ちない脈拍。

たまたまなのかな。

私が見ているのは一日24時間の内のたった2時間。

その間に起こっていることが娘ちゃんのすべてではないことはわかってる。

でもやっぱり不安は消えないし心配は尽きない。

母ちゃんに出来ることは先生を信じて、そして娘ちゃんの生命力を信じて笑顔でいること。

頑張れ、娘ちゃん。

踏ん張れ、母ちゃん。

熟睡な娘ちゃんは起きそうもないので、そうっと柵を上げて病室を出た。

また明日ね。

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