＜とある物語 原案＞

真崎 翔（40代男性、会社の上司、面倒見がよく慕われるタイプ）
二宮 智（30代男性、転職組の新人、人見知りするけど懐くと忠実タイプ）
櫻井 潤子（30代女性、会社の先輩、優しいけどツンデレ）

できる会社の上司、真崎に憧れを抱き、飽くまでも恋愛感情を寄せることなくそのサポートに勤めていた潤子。そこに現れた新人、智。

--ｷﾘﾄﾘ線--

智
あ…先輩
お疲れ様です。
え？コーヒーいれてくれたんですか？

真崎
ん…お前がんばりすぎるなよ
ちょっと休憩したらどうだ？

智
新人って言っても転職組ですからね
ちょっとの無理くらいならしないとバカにされます
それに、潤子さんがこれをくれて頑張れって言ってくれたんです。

真崎
バレンタインチョコ？
みんなに配ってるやつだろ それ
俺ももらったぞ？

智
それでも嬉しかったから。
よーし頑張るぞってなりました。

SE
パタパタ走ってくる足音

潤子
やっぱりふたりとも残ってた
二宮くんは取り引き先の接待でしょ？
早く行かないと！
真崎さんは専務が呼んでましたよ？

智
あ、そうだ
今何時……まずぃ
タクシーで行っちゃいます
店は……あー……

潤子
どうしたの？
場所わからないとか？

智
いぇ、なんでもないです
お先に失礼します！

真崎
ぁ……
忙しないやつ……(笑う)

潤子
元気いいですよね
人見知りするけど、真崎さんには犬っぽい懐き方してて可愛いんじゃないですか？
まぁ私にはまだ懐いてくれませんし
懐いてほしいとかもありませんけど。

真崎
……チョコあげたらしいじゃねーか

潤子
真崎さんとあの子にだけ配りました
上司はみんなにだと勘違いしてたみたいですけどね

真崎
えぇと…
話は変わるんだが、なんで専務が俺を呼び出しなんか？

潤子
知りませんよ
朴念仁だからじゃないですか？

＜場面転換＞

智
はぁ…
なんでこの店なんだよ
元恋人が店長してる店だぞ
入りにくすぎる……
でも仕事だ！

SE
ドア開ける音

智
こんばんはー

あ、申し訳ありません
お待たせしました

取り引き先A
おぉ、智くん
やっと来たか！遅刻はいかんよ
さぁ、まず飲みなさい

智
あ、はい
隣座っても？
(よかったーあいつ休みみたいだな)
これ、ウィスキーロックですか？

取り引き先A
ガツガツ飲みなさい
ん、ぐびぐびか？(笑う)

智
はぁ……
(酔ってんなぁ)

＜場面転換＞

真崎
専務め
何かと思ったらただ顔見たかったとか嫌がらせか？
……と、そういえば二宮は大丈夫なんだろうか
酒には弱いって言ってた気がしたが……
取り引き先もなんで新人だけで接待なんか……
やばい予感するな
様子見に行っとくか

＜場面転換＞

真崎
あーやっぱりか……
おい、お前うちの可愛い新人に何してくれてんだ
強い酒ばっか飲ませやがって。

智
……しぇんぱい？

真崎
お前は水飲んどけ。
あとは俺が代わりに全部飲むから。
ほら。

智
はぁい
(ごくごく)

真崎
あ、おぃ
俺の膝に寝転がるな……てもう寝てるし。
はぁ……

まぁ、こういうことなんで、残りは全部飲みますね

＜時間たつ 間をあける＞

潤子
はいはい、ふたりともー
帰りますよー

こんなことだと思って来てよかったわ
……あ、でも真崎さんの家は何度も送らされてわかるけど二宮くんのは知らないわね……
まぁ、真崎さんのとこに転がしておけばなんとかなるでしょ
少なくともここに置いていくよりは。

SE
朝チュン

(朴念仁さんへ。
酔っていたので私がふたりをナイトの様に送りました。
二宮くんを朝ごはんにしますか？
告白は自分からするもんだと教えてくれた上司を信じてます。私は同性同士でも応援します。順番は守ってくださいね。櫻井)

真崎
さ、さくらぃいい

智
ん……？

真崎
あ……
起こしたか、すまん
頭痛くないか？
大丈夫か？(慌てながら)

智
……え、と
なんで僕達裸なんででしょうか……

＜BGM＞

潤子
(私の推し上司に飼われるワンコ新人なんて美味しいカプ 逃さないわ……ふふ)

end