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12月4日に来ないでほしかった件

※画像は後日撮り直します。吾峠呼世晴先生と高野ひと深先生の美麗なイラストを感じていただきたいので、撮りなおします。撮り直しますったら直します。

今年の12月4日にはぜひとも来ないでいただきたいと強く思う今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

1年365~366日で、これほど迎えるのがしんどいと事前に思い続けるのは珍しいです。

楽しみにしていたグッズの発売日、大好きなアーティストさんのライブ(たとえ行けなくても)などなど、早く来ないかな、来てほしいなぁ、いっそ一度寝たらその日になってないかなぁ、と思う日は山ほどあるわけですが。

というのも、今年の12月4日は大変なことに、ここ数年心底好きだった漫画が一気に2作品も終わりを迎えてしまうのです。

陰々滅々、悲しみの嵐。

本が好き(私の場合は漫画なのですが)な人にとって、

・自分が心から好きな本に生涯で何冊巡り会えるか

・好きな作品が終わってしまう時、その運命をどう受け止めるか


という2点は実にゆゆしき一大事なのです。

漫画という書物の中でそこそこに限られた括りですらこんな一大事が起きるのだから、世界にはかりしれないほど存在する本という存在が好きな方のご心痛を考えると自然と頭が下がります(私は小説なんかは頭に入ってこないので今はまったく読めないのだけど)。

その他、大切なコレクションの保管場所とか、集めるに当たってかかる費用とか、いくつかゆゆしき一大事はあるのですが、とりあえずどんな本好きにも起こる出来事として上記の二点を挙げたのでした。

で、本題です。

終わってしまうのは次の2作品。

・鬼滅の刃(23巻完結)

社会現象となり、言わずと知れた鬼滅。あまりのブームに、私の周囲でも本誌で完結を見守った人や、発売日当日深夜0時にDL販売でコミックスを追いかけ続ける強者もちらほら。

・私の少年(9巻完結)

こちらも知ってる人は知っているし、知らない人にはぜひ読んでほしい『このマンガがすごい!2017』受賞作品。30歳OLと12歳美少年のヒューマンドラマ。お姉さんとショタ、いわゆる『おねショタ』という男性のほうがファン層が厚いジャンルに存在しつつ、かなり女性向きの作品。

これを書きながら、心底

なんでこの作品が同日に終わってしまうのか

という悲しみについて大変な理不尽を感じている次第です。

さらっとあらすじをまとめると、

鬼滅の刃

『鬼』になった妹・禰豆子を人に戻すため、そして殺された他の家族の仇を取るために兄・炭治郎は鬼と闘う部隊『鬼殺隊』に入る。鬼の始祖、鬼舞辻無惨や強力な上弦・下弦と言われる鬼たちを他の鬼殺隊員とともに追う。

私の少年

スポーツメーカーのOL、多和田聡子と12歳の美少年、早見真修。毎晩公園でサッカーの練習をしていた真修を見るに見かねた聡子は、ひょんなことから真修にサッカーを教えることに。次第に『お互いにとってお互いが無くてはならない存在』になる二人。この気持ちは母性?いや、それともーー。


私が鬼滅の刃にハマり出したのは昨年だったので、ある程度まとまった形で読むことができました。珍しく家族が原作が読みたいということだったので、おつかいを頼まれて買ったのが18巻くらいまで。漫画は子供の頃から親の趣味で実家にたくさんある状態で、大人になってからも何作品も追いかけていますが、これだけの巻数を(おつかいと言えども)新品で大人買いしたのは初めてでした。

リアルタイムで追いかけていたらそれはそれで手に汗握りながら楽しく読めたかもしれませんが、原作はさくさく展開が進むので18冊読んでいても、辛い展開でも読むこと自体はさほどしんどくならず、登場人物たちがそ気持ちを糧に、いかに強くなっていくのかに惹かれました。

アニメ版もおおむね原作の展開通りで、さくさく進む原作を上手にドラマチックふくらせていると思います。連続アニメ、劇場版ともに主題歌を歌うLiSAさんが、「鬼滅の刃は(登場人物)みんなの『負けはじめ』の物語」と語っていましたが、よく分かる気がします。


私の少年は真修と聡子、二人の『人』としての繋がりの物語です。初めてタイトルを知ったのは毎週水曜日、夕刊にはさまってくる『オントナ』という地元の情報紙だったのですが、書店員さんのおすすめで「なんだこの漫画は!」と少し惹かれたのを覚えています。

その後、電子書籍のサンプル版を読んで試しに1巻を購入。読み終えてすぐさま次の巻を買いました。

次第に明らかになる聡子の過去や、たどたどしかった真修の成長、そしてなによりも『名前のつけられない二人の関係性』から目が離せず、透明感溢れる絵とストーリーに胸が詰まる想いで追いかけてきました。


とてもとても愛していた2作品が一気に終わってしまうのです。

一ファンとして、きちんと完結を見届けたい気持ちと、終わってほしくない気持ちのせめぎあいです。苦笑。苦笑というか苦涙。

どちらも最終話を読むまではしっかりと評価はできませんが、本当に面白いので、ぜひ知らなかった方にはこれを期に原作と作品に興味を持っていただけたら嬉しいです。


おまけ編

今追いかけていていたり、過去に追いかけていた漫画のリストです。覚え書きですが『これは!』と思うものだけのせておきます。

・MOGUMOGU食べ歩きくま(既刊2巻/3巻完結予定)

可愛いくまとおいしそうなご飯に癒されたい方はイラストエッセイの『ねこくま、めしくま』とともにいかがでしょうか。

・おじさまと猫(既刊5巻~次巻6巻)

こちらも癒されたい方向け。Pixivコミックで連載を読んでいますが、葛藤を抱えた登場人物が、猫に次々と癒されていく様子が見ていて微笑ましいです。

・カードキャプターさくら クリアカード編(既刊9巻)

前作(クロウカード編・さくらカード編)から読むのがおすすめです。いわゆる魔法少女ものですが、毎回変わる衣装や作中の謎、ほんわかシーンなど見ていて飽きない作品だなぁと思います。

・わたしの幸せな結婚(コミックスは既刊2巻)

和製シンデレラストーリー。絵がとにかく美麗。分かりやすいストーリーなのでこちらも原作の小説がどこまで続いてくれるか心配。結婚後も異能もの(特殊能力もの)として続けてほしい作品。

この愛は、異端。(既刊3巻+前日譚『ベリアル文書』発売中)

悪魔と少女のお話なのですが、少々設定がエロティックなのでお子様はNG。人外好きな大人は逆にみんな読めばいいのに、と思う作品。

Pandora Hearts(24巻完結)

完結済みですが、ここまで見事な伏線の回収をしている作品を読んだことがなかったので紹介。1巻~10巻くらいまで普通のファンタジー漫画的な展開で単調とも言えますが、15巻(だったかな?)以降は物語の核心をついた展開と謎が次々に明らかになるので後半は見ていて本当に凄かったです。10巻まで我慢でしても読んでほしい作品。

・観用少女(プランツドール/3巻完結)

極上のミルクと砂糖菓子、そして愛情で育まれる生きた人形、プランツドール。

どの人形も本当にうっとりするほど綺麗で可愛らしく、時に怖い一面も。人形自体はほぼ喋ることはありませんが、プランツドールにまつわる持ち主のストーリーに感涙したりヒヤッとしたりできる作品です。

おすすめは愛蔵版ですが絶版になっており手に入りづらいので、新装版3冊が手頃です。

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