【全国１位ベビーシッターが感じる重圧】

【全国１位ベビーシッターが感じる重圧】

全国１位の喜び

マッチングサイト内ではベビーシッターランキングが存在います。なぜランキングがあるのかは、私はよく分かっていませんが、素直に自分のランキングを上げたい欲求にかられました。そして、仕事に没頭して、気づけば「全国１位」という文字が自分のスマホに表示されました。

全国１位をとった私は、浮かれました。「やった、やったぞ！」なんだかちっぽけな自分が、保育園で「保育士らしくない」と言われ続けた自分が目に見える【認められた実績】ができたことに嬉しくなりました。

【必要としてくれる場所に身を置いただけ】

そして、タイミングと運が良かったんだと今は思っています。その後、しばらく全国１位の余韻に浸り、幸せな気分で働きました。
周囲に自慢をしました。「自分は最高のベビーシッターになったんだ！」と自分で自分のことを認めて、より大きくなりたいと、さらに欲をかいた。

そこからだんだんと、自分は、苦しみ始める。
次は、「１位で在り続ける難しさ」でした。喜びも束の間で、数日経つと順位は落ちていき、普段と変わらないランキングに戻されていた。
そう、全国１位といっても、１位という存在は短い命でした。永遠の功績だと感じてしまっていた自分が恥ずかしくなりました。それでも全国１位のベビーシッターとして活動を続けた。

実績のおかげもあり、依頼がより増えました。依頼を受けたくてもスケジュールが合わず、断ってしまうほど依頼殺到でした。
次第に、依頼があっても予約できないと知った親たちは、サブシッターを試すようになり、複数人のベビーシッターに頼める体制を整えるようになった。

逆に、いろんなベビーシッターを頼んできたが、今後私に依頼をしたいといってくれる方も増えていきました。ありがたいことに、必要としてくれる人たちに囲まれ、私はあちこち移動しながら活動範囲と広げ、経験を積むことに集中していきました。

重圧

そして新たな壁に当たりました。
全国１位という「重荷、重圧」でした。これは自分が自分を苦しめる思考だと振り返って思ったことだが、「もっと素晴らしいベビーシッターでなければならない」といういき過ぎた前向きさが自分を苦しめていました。「もっと経験を、もっと知識を、よりスピーディに」と、焦る気持ちが抑えられなかったです。重荷に感じることによって、もっと難しい依頼を求めるようになりました。

質を高めることに集中

臨機応変に仕事ができるといっても、依頼内容によっては無理難題スケジュールになる場合もあります。

自分のやる気だけで、どうこうできる訳などなく、相手は子供であり、親であり、人間であるため、機械的に進めれられるわけでもないです。自分も人間であるため、体力や気力の限界を迎えることも何度もありました。帰りの電車やバスで、乗った瞬間寝入ってしまい、気づいたら終点にいることも多々ありました。

睡眠時間を削りながら働いていましたが、保育園時代よりも自主的に仕事を選んでいるからこそ、乗り越えられたと思います。

返り咲き

自分が感じた重圧が薄れてきたころに、全国２位までランキングが上がっていました。その時は、２位止まりで１位にならなかったですが、「実績の蓄積」にまた自信がつくきっかけになりました。

コミュニティを作る

この頃から、実績や経験、悩みなどを共有したいと思うようになり、コミュニティを作るようになった。１日１つ自分の思いやひらめき、学んだことをシェアするようにしていきました。すると次第に、見ている方からのアウトプットも増え、知識やアウトプットの「蓄積の場」となっていった。

コミュニティを作ったことにより、ベビーシッターたちの交流の場となりました。一つ悩みが出た際「孤独感の中で、自分一人で戦ってきた感覚」から、「共通した悩み」と変化していきました。そして「誰かのためにアウトプットが活かせる場」となっていきました。

それだけでも、十分「心の安らぎ」に変わっていき、前向きに仕事に取り組めるようになりました。誰かにこの知識や体験をシェアしたいとアウトプットする癖もついていきました。だんだんと好循環を生み、仲間も増えてきました。定期的にzoomをつかって交流をし、オンラインだけではなくオフラインでの交流もするようになりました。

ベビーシッターは、１人で各ご家庭にいくからこそ、いざ相談事が生まれた場合、悶々とする。それが解決できる「コミュニティ」という場があるだけで心強いと感じました。

コミュニティを作って良かったと今でも思っています。

仲間も含め、たくさんの方々に支えられて、さらに心が豊かになっています。

ベビーシッターになって本当良かったです。

執筆ライブ

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