ブルーピリオド

こんばんは。ちきゅーです。

研究室の夏休みは8月いっぱいなので、もうすぐ夏休みが終わる、、、嘘でしょ、、、オリンピックと甲子園とパラリンピック見て漫画読んでたら終わっちゃったんだけど、、、 

てことで、今日は漫画『ブルーピリオド』について書こうと思う。

ふと思ったけど、最近マジで講談社の漫画ばっかり読んでる気がする。なんでだ?(たまたま)

話がちょいと逸れたけども、『ブルーピリオド』も講談社さんなんですよ〜(話の流れ的にそりゃそうだろ)

感想を端的に言うと「最高で最悪な漫画」でした。これは作品を全く貶しているわけではないです。

あらすじとしては、主人公の矢口八虎は勉強も人付き合いもできる高校2年生でそれなりに高校生活を楽しく過ごしていた。美術の授業で描いた渋谷の朝の景色の絵をきっかけに、藝大合格を目指して絵と真剣に向き合い始める。

自分で言うのもなんだけど、私も高校生のとき、まあキモオタでした(というか今もそう)だけど、どんな人とも割と仲良くやれてたし、勉強も学年で10位以内に入れるくらいには出来たんですよ。美術部に所属していて、昔から絵を描いたりモノを作るのがすごく好きだった。

で、大学進学を考えたときに、普通の大学に進学するか、美大に進学するかの選択を迫られた。私は、「自分にはそんな才能ない」「美大目指したら絵が嫌いになりそう」なんて自分の中で逃げる理由をたくさん作って、普通の大学に進学することを決めた。

私立の美大に余裕を持って行かせてあげられるほどうちの家は裕福ではない(行かせてあげようと思えばギリいけるくらい)のに、母親はギリギリまで本当にそれでいいの?って聞いてくれた。でも、その度私は「どうせ就職も難しいし普通に大学行くよ」って言った。

受験の結果は思うような結果ではなく、それなりの大学に行くことになった。入学当初はすごく劣等感で押し潰されそうだったけど、友人にも恵まれて、軽音楽部っていう今までの私なら入部すらしなかったような部活にもはいってすごく楽しく過ごせたからそれはそれで満足している。

ただ、心のどこかで「やっぱり美大行けば良かったかな」って思う自分がずっといるのだ。そして今就活で自分の歩む未来を考えながら、やっぱり私がやりたかったことって「創作」だったんだって思い続けてしまう自分がいるのだ。

私はずっと『ブルーピリオド』を読みたくなかった。面白いって聞いていたから読みたかったけど、絶対に自分のこの気持ちと向き合わざるを得ないから1年以上避けてきた。

ただなんでかわからないけど、なんとなく読んでみるか〜ってなって今回読んだ。

案の定「美大に行きたかった」「美大に挑戦する勇気をなんで持てなかったのか」「美大に行けたいなら私はもっと絵がうまくて自分に自信を持てたのかな」「でも結局美大でも才能を見せつけられて挫折してたかな」とかいろんな感情が押し寄せてきた。

多分自分の境遇がすこし矢虎に似ていたからだと思う。なんだかんだオールマイティーにできて、大学受験もそのまま行けばそれなりにいいところに行ける。毎日もそれなりに楽しい。

でも、矢虎は茨の道だとしても自分の「やってみたい」という心の声に従って藝大受験に挑戦した。

私は自分の「やってみたい」という気持ちに目を背けて美大受験を諦めた。

これが私と矢虎の運命の分かれ道だったのかな、なんてふと思ってしまったときには、心を抉りとられてしまっていた。

矢虎が藝大を現役合格したシーンを読んだときには、矢虎の頑張りに感動する気持ちよりも、自分があのとき手放した輝かしい未来を見せつけられたようで辛い気持ちになってしまったのだ。

だからこそ『ブルーピリオド』は私にとって最悪な漫画だったのだ。

でも、このぐちゃぐちゃになった私の中に、「今からでも私は私のやりたいことをやってもいいんじゃないか」「自分を信じて好きな道を突き進んでもいいんじゃないか」って思う私もいるのだ。

どうしたって今すぐ自分から生まれる何かを具現化したくて仕方なくなった。(実際ステンシルやりたくなって道具をポチった)

だからこそ『ブルーピリオド』は私にとって「最高で最悪な漫画」だった。

話自体は緩急があって、美術用語も分かりやすく噛み砕かれてそれが漫画として落とし込んであって、本当に面白かった。藝大受験編は最後までどうなるかハラハラする展開で面白かった。漫画としては最高に面白い漫画だと心から思う。買いたいと言う気持ちと買いたくない気持ちがせめぎ合ってて買うかは分かんないけど、でも本当に面白かったと心から思う。

なんか自分語りしちゃったけど、これが本当に私の感想だからいいよね

ちょっと書いたらスッキリしたかも、私の信じる道を、死ぬ時に笑っていられるように生きていきたいなぁ

おわり





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