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持論・雑考・創作論

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2021年12月の記事一覧

【創作論】歴史・時代考証に関するスタンス

 歴史時代小説で、考証はどこまでするべきか?  こうした質問が時々届く事がある。  その度に答えているのだが、改めて記事として「自分自身に言い聞かせる」為に残しておこうと思う。  また、これを誰かに強要する気は毛頭ない。あくまでも僕だけのルールだ。  なので、「こんな考えもあるんだね」と思って聞いていただきたい。  では、本題に入る。  考証はするべきかどうか? するとしてどこまでするべきか?  これについての僕の答えはこうだ。 「好きにしたらいい」  小説はエンタメ

【雑考】どうしたら若者が時代小説を読んでくれるのか?

以前、僕はこんなツイートをした。 これには、凄い数の反応をいただいた。 それらについては、下記のまとめの引用RTなどから見て欲しい。 Twitterで「時代小説」と検索しても、今ならそれなりに出ると思う。 https://twitter.com/i/events/1470999740888371203 僕は時代小説が大好きだ。 ガキの頃に、忠臣蔵やチャンバラアクションなどの時代劇に心躍り、それから池波正太郎や五味康祐、藤沢周平や笹沢佐保の時代小説に魅入られてから、ずっと

【持論】「同志少女よ、敵を撃て」の直木賞ノミネートと、歴史時代小説の地殻変動について

これを読んでいる方の中には、感じている方もいると思うが、現在「歴史時代小説」というジャンルが、大きな地殻変動を起こしている。 その事については、常日頃からTwitterで提唱している事であるが、この流れは「同志少女よ、敵を撃て」の大ヒットと第166回直木賞のノミネートで、更に加速するだろう。 さて、そもそも歴史時代小説の地殻変動とは何か? だが、それは端的に言うと「歴史時代小説として扱われる範囲の拡大」である。 では、この流れはどこからだろうか? と考えた時、川越宗一先生