見出し画像

キングオブコント2022準決勝 2日目レポート

キングオブコント準決勝2日目に行ってきました。
取り急ぎ、簡単にレポートを書きます。
まず準決勝進出者一覧から。決勝に行きそうだと思った組は☆、可能性があると思った組は○を付けています。

相席スタート/青色1号/いぬ○/イノシカチョウ/うるとらブギーズ/蛙亭/かが屋/カゲヤマ/金の国/クロコップ/コットン☆/最高の人間☆/サスペンダーズ/ザ・マミィ/サルゴリラ/GAG○/ジャングルポケット/スーパーニュウニュウ/スパイシーガーリック/そいつどいつ/ゾフィー/ダンビラムーチョ○/TCクラクション/ななまがり☆/ニッポンの社長☆/ネルソンズ/ビスケットブラザーズ☆/ファイヤーサンダー/フランスピアノ/やさしいズ○/や団/ヨネダ2000☆/ラブレターズ/隣人○/ロングコートダディ 

印を付けた組のネタの感想と、それ以外で面白かったネタについて書きます。
色々な人のレポを見る限り、席によってウケの体感がかなり違うようなので完全に主観です。

いぬ ○
多分誰が見ても笑うネタ。考えずに笑える。2階席から見るよりもテレビで見る方が面白さがアップする気がする。前半1発目でドカンと笑いが起こり、後半も舞台を大きく使うので見応えがありました。

コットン ☆
自分の席からの体感では2日目のトップウケではないかと思いました。恐らく準決勝に来るような人はほとんどが初見ではないネタだったと思うし、自分も見たことがありました。しかしその時よりも格段に面白くなっていたしとにかく良かった。何故かみんなが共感できてしまうような題材にロマンチックさが相まってとても素敵なコントでした。ラフレクランの時から警視庁カツ丼課だったり面白いコントがたくさんありましたしSNSなどでお笑いファン以外にもそれなりに知名度はある印象ですが、「あと一歩」というイメージが強いコンビでもありました。それが今年のKOCで確実に化けた感じがしました。

最高の人間 ☆
1日目のトップウケだったとのレポが多数ありました。吉住の岡野陽一の人力舎ユニット。2日目は明天しセットが現れた瞬間から客席にじわじわと笑いが広がりました。題材がとにかく最高でした。私は2人を初めて生で見たのですが演技力がありすぎる。それが題材と相まってさらなる笑いを生んでいた印象です。もしこれが決勝で披露されたら、お笑いには全く関心がないけどこのネタの面白さが伝わる層の間で広がりそう。去年からKOCもユニット参加が認められましたが、結局決勝に行くコンビは現れませんでした。今年も準決勝に行けたコンビ自体最高の人間しかいないという厳しい結果ですが、これはかなり決勝進出あるとお思います。それにしても2人の演技力の高さがす凄かった。

GAG ○
決勝常連のこのコンビ。福井のツッコミが気持ちいいくらい次々と決まる決まる。ずっとウケてた印象です。まず題材が誰もがわかるネタだし、テンポが非常に良い。「河原」や「芸人の彼女」などのKOC過去作よりも自分は好きでした。これは行って欲しいけどGAGはあまりにも常連すぎてその分審査も厳しくなるのだろうか。

ダンビラムーチョ ○
個人的にめちゃくちゃ好きなネタでした。子供から大人まで、あとこの題材に造詣が深くない人でも十分笑えるネタ。私は野球には全然詳しくないですがめちゃくちゃ笑ったし大好きでした。何よりもラストが好きすぎる。これ決勝でめちゃくちゃ見たいなあ。そもそもダンビラムーチョがかなり好きで、M-1も面白いしYouTubeの野球あるあるも全然詳しくないのにめちゃくちゃ見てるし、彼らも何かきっかけがあればすぐに上に行くだろうなという「あと1歩」的なイメージが強かったのでぜひ進んで欲しい。

ななまがり ☆
今回の準決勝、自分はななまがりが一番見たかったので来たようなものでした。6月くらいにわざわざ東京へななまがり主催ライブを見に行ったりしました。ここ2、3年の間で確実に彼らに流れはき来ているのは間違いないと思うので今年こそ。ななまがりらしい唯一無二の変な世界観に暖かさが加わった素晴らしいネタでした。出順が3番目だったのですが、最初の爆発だったような気がします。オチも本当に素晴らしいし本当に決勝で見たい。1日目は見に行っていないのですが、以前行ったライブで見たネタをやったようでした。あのネタはその日の彼らのネタの中で最も面白いなと感じたものでした。個人的には、二日目のネタの方がななまがりらしさが色濃く出ているような気がするのでぜひ1本目で見たい。これでもし落ちていたら2019の金玉リークが相当運営的にアウトだったのだと考えるしかない。

ニッポンの社長 ☆

並の若手だったらこのネタは怖くて賞レースで出来ないだろうな、というネタ。一発目の笑いが来るまでの間に耐えられるメンタルがないと思う。笑いとしては非常にシンプルなものではあるけど、確かに今まで誰もやっていなかったな。これも誰が見ても笑っちゃうと思います。ニッ社のネタはケツの顔が笑いを加速させていることが多いと思うのですが、二階席からだと自分の目が良くないのもあってそれがあまり分からなかった。それでも爆笑してしまったので、テレビで見たらこれよりも面白いんだと考えると恐ろしい。誰かやってそうでやっていなかった盲点のネタでした。1日目も相当ウケていたようなので当確だと思いたい。

ビスケットブラザーズ☆

過去に決勝で披露した男女が街で出会うネタよりもこちらの方が自分は格段に好きでした。ビスブラの魅力や彼らにしか出せない味が存分に出ていて、冒頭からずっとウケていたしいちいち爆笑してしまった。新宿文化センターのステージはKOC本番のステージよりも広いし大きいので、動きがあまりに少ないコントは地味な印象を持たれがちだと思います。その点ビスブラはステージを広く使っていて迫力と見ごたえが凄かった。これで決勝行ってなかったら疑問が残るなというレベルでした。出順はラスト数組のところで、既に3時間以上コントを見ているお客さんは疲労が溜まってくる頃だと思うのですがそれでもバカウケだった。

やさしいズ 〇

「やさしいズ」という名を体で表しているような素晴らしいネタでした。やさしいズのコントって登場するキャラクターの魅力に惹きつけられるものが多いと思います。過去に決勝で披露したあのネタよりも格段に好きでした。見ていて幸せなコントだったしオチも良かった。ウケ量としては当落線上かもしれませんが、今回の準決勝は「ここは行っただろうな」という組があまり多くないので可能性があると思います。

ヨネダ2000 ☆

今回の準決勝で断トツで印象に残ったヨネダ2000。セットが出てきた瞬間からもう彼女たちの世界になっていた。サイケデリックかつ個性的すぎる彼女たちにしか出せないであろう世界観に脱帽でした。そもそもの題材がどうやって思いついた?という感じだし、思いついたとしてもなかなかやる勇気はないと思う。子供が見たら笑いすぎて呼吸困難になりそう。衝撃的すぎて笑いながら涙が出てきてしまいました。ヨネダ2000のような奇才が今の若手で現れて、きちんとした評価をされていることが喜ばしすぎる。最初から最後まで意味不明な世界の話ではあるんだけど、めちゃくちゃ面白かったし度肝抜かれてしまった。単独があったら絶対行きたい。これで決勝進めないのはかなりショックかもしれない。今回準決勝に行って最も良かったことは間違いなくこのネタを見れたことだった。

隣人 〇

関西の若手コント師である隣人。(YTV漫才大賞もぬるっと優勝していたが)シンプルな笑いではあるけどそれに色々な展開が付いていてめちゃくちゃ面白かったです。コントの醍醐味は漫才にはできないことをやる点にあると思っているのですが、音響や小道具でまさにそれをやっていた印象でした。かなり終盤だったけどウケ量的に可能性はある気がしました。(平和ではないんだけど)平和な世界観に楽しく笑っちゃう。誰が見ても理解できる笑いだし万人受けすると思います。

【その他、印象に残った組について】

かが屋

やっぱりかが屋大好きだな・・・と再確認させられたネタ。ウケ量的に〇つけるかつけないか悩んで外しましたが、ここが行ってもおかしくないと思います。

蛙亭

単独ライブで一番ウケていたあのネタをさらに改良したネタ。二階席からだと表情が見えにくかったのが残念だった。

ファイヤーサンダー

凄く面白かった。よくこんな題材思いつくな~。最初は現実的ではない設定だと思ったのですが、話が進むにつれて確かにそれはそうかもしれないと思ってしまった。もう一回見たい。


ネタの感想については以上になります。ネタバレを避けるためにかなり抽象的なものになってしまいましたが雰囲気だけ伝わればと思います。自分は本来、コントか漫才かといえばめちゃくちゃ漫才派の人間なのですがコントの魅力に思う存分触れることができました。ネタを見て感傷的な気持ちになったり、心を動かされたりというのは漫才よりも圧倒的にコントだなと。全部の組に共通していたのは、「これ漫才でもできるよね」というようなネタが無かったことだと思いました。全てコントであることに意味があるネタだと感じました。あとは見た後にどこか暖かく優しい気持ちになれるネタが多かったなと思います。鑑賞後の充足感は漫才よりもコントの方が、凄い良いもの見ちゃったな~となることが多いかもしれないです。あとセットやBGMなどでそのコンビ・トリオ「らしさ」を十分に演出できるのもコントならでは。4時間の長丁場でしたが疲労を忘れるほど面白かったです。最後に一応自分の決勝予想10組を残しておきます。5chに真偽不明のリークがまた上がってましたが、現地で見た感覚だと決勝は非現実的な組が入っていたと思いました。審査基準はウケ量だけではないので一概には言えませんが。ななまがり決勝行ってないらしいとの声が多いですが、あの二本で行ってなかったら本当に悲しいし悔しい。

コットン、最高の人間、ななまがり、ビスケットブラザーズ、ヨネダ2000、ニッポンの社長、ダンビラムーチョ、GAG、いぬ、金の国

6日の発表を楽しみにしてます!

お笑いライブに行かせてください!