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無性愛者かもしれないということ

無性愛者かもしれない。最近そう考えることが増えた。自認の問題とはいえ、簡単に決められることでもないし、無性愛者だったとして、無性愛者としての自分が中々受け入れられない。普通と違うことは怖い。普通から外れた私はどこに行くんだろう。

独り身の人は人格に問題があるような扱いをされるように思う。
なぜ他人と同じ時間を常に過ごさなければならないのか。

「好きな人いるの?」
昔からこの質問が苦痛で仕方がなかった。いないと言っても、隠さなくていいのに、とか、誰にも言わないから、とか、的外れな答えばかり返ってきた。本当にいないのだ。否定すればするほど、恥ずかしがってるように思われて余計聞かれるようになってしまうのが嫌だった。

私は恋をしたことはあるように思うけれど、それは「恋に恋していた」だけのような気がしてならない。みんなが恋人を作っているから、少し話が合う人だから、異性だから。それだけのような気がして、その人に恋をしていたのかはわからない。「恋愛としての好き」ってなんなんだろう。

人として好きだな。と思うことはあった。でもその先が想像できない。嫌悪感が勝ってしまう。
LINEや電話をして、デートをして、やることをやる。
漫画やドラマの知識しかないが、一般的に恋人とすることなんてみんな同じなんじゃないだろうか。自分がそういう対象になる、欲を向けられる対象になるということに、強い嫌悪感を覚えてしまう。

無性愛者かも…と悩んでいることは悪いことではないはずなのに、誰にも言えないでいる。否定されるのは怖い。みんなと違うものに対して人間はとても冷たい。カミングアウトしなければ良かった…なんて後悔するかもしれないし、された側にも変に気を使わせてしまうかもしれない。なによりカミングアウトしたことで、気まずい関係になるのは避けたい。

恋はするものじゃなく落ちるものなんて言うけれど、本当にそうだとしたら私は恋に落ちたことはない。この人だ!と思ったことがない。漫画のキャラクターや、俳優、女優に対する好きと何が違うのか分からない。

まだ答えは出ないけれど、ゆっくり気持ちの落とし所を見つけて行けたらいいと思っている。
こんなところに書くべきことではないのかもしれないけれど、どこかに吐き出したかったので書いてしまった。もし、私と同じような悩みを持つ方がいて、悩んでいるのは1人ではないと伝えることができたら、それはとても嬉しいことだと思う。

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