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初めて蛍を見たときのこと

6月の末ごろ、友人とキャンプに行った。
この日は、スケジュールがなかなか合わず、私は仕事が終わってから合流することになっていた。

天気が不安定な時期で、キャンプ場付近はときどき雨が降る予報だったため、雨につよいテントとタープを準備していた。
しかも雨の中でも設営が楽という、ドームテント用スタンディングテープを購入していたので、これを試すこともかねて。

終業してすぐにキャンプ場へ向かった。
職場からキャンプ場までは1時間ちょっと。

職場を出たときは雨の気配もなく、やったね!と思っていたのだが、キャンプ場の直前で雷をともなう大雨に・・・。
せ・設営できるかな・・・と心配していたが、先に到着していた友人が、雨でも全然へこたれない、見事なまでのタープ(車と連結)を設営していたので、レインコートを装着し、ときどき友人タープに雨宿りしながらなんとか設営が完了した。

無事に、スタンディングテープも試すことができ、これがまた便利だった。いやあ、フライシートだけで立ち上げられるって最高。

夕食を済ませ、ほどなくしてすっかり雨はやみ、満点の星空が顔を出してくれた。
友人とぼんやりたき火を見つめながらゆっくりと晩酌。
キャンプで一番楽しい時間の始まりだ。

すると、ランタンの近くに1匹の蛍が止まった。

友人と目を合わせ、
蛍・・・?

すかさず二人で川が見える高台に上ったところ、向こう岸には蛍が乱舞していた・・・。

あまりにも幻想的なその映像に私は言葉を失った。
なにせ肉眼で見るのは初めてだったから。

私:すごいねすごいね。私初めて見たわ。
友人:きれいだねぇ。

しばし蛍の乱舞を楽しむ私たち。

いやぁほんとにきれいだったよ。どうやってこの感動を伝えたらいいか・・・。

そうだ!短歌にしよう。←単純

ということで、このときの様子を後日短歌にしたものが未来10月号に掲載されたのでそのうちの2首をお披露目。

雨上がりパップテントに灯されたオイルランタン蛍一匹
川岸の向こう側ではおごそかに蛍がキャンプを楽しんでいる

なんかね、おとなしくまとまりすぎててその時の感動(爆発的な・・・?)が表現できてないのですよ。
我ながら表現力の乏しさにうんざりしとります。

蛍の光がクリスマスツリーの飾りのようだなぁとか(チープすぎるしなんか違う)
乱舞してるをそのまま使ったらどうかなぁとか(ありきたりすぎるし)

いろいろ考えた末にあれですよ。

どうしたらこの感動を31音におさめられるんかなぁ。
もっともっと語彙力を増やさないと。
もしくは、この感動を伝えられるように詩情にできるように感情豊かにしないと。

初めて見た蛍はほんとうに美しかったです。
それこそ息をのむというか。

この日は星も美しかったし、流れ星もなんなら見えたので、願いをかなえるとしたら美しいものを美しいというだけではない語彙力ほしい。(切実)

短歌のこと、息子のこと、思ったこと・・・。 読書感想文がなによりも苦手だったのに、文章を書くことがちょっとだけ好きになりました。 IgA腎症持ちです。