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剛速球は投げられないし、投げたくない

 就職活動の場だけではないけれど、どういう人を望みますか?的なことを聞くと、「コミュニケーション能力がある人」って答えられることがよくある。
 たまたま、新人研修を担当している人から話を聞いたのだけど、逆に、コミュニケーション能力がある人ってどういう人なの?って聞いたのよね。
 そしたら「お掃除が出来る人」とか「ピアノが弾けて場を和ませる人」とか・・・。

 え?

 お掃除が出来る人 ← 片付けの名人
 ピアノが弾ける人 ← 楽器の名人(といってもこの場合はピアノだけだけど)

 じゃね?

 まあ、百歩ぐらい譲ってお掃除の場で他の人とお話したり、ピアノを弾くことで何かしらの会話は生み出されるかもしれない。

 コミュニケーション能力ってくくるとめちゃくちゃ広くなると思うんだけど、私は、自分が持ってる全ての能力(ツール)をフル活用して他人と会話のキャッチボールが出来るってことじゃないかと。

 例えば、

 A:今日の晩御飯は何がいい?
 って聞いたとする。BとCが答える。

 B:ハンバーグ
 C:何でもいい

 これだとキャッチボールできてるよね。
 ところがDがこう答えた。

 D:お昼ご飯はうどんを食べたよ

 だと、うどん以外にしろよ!って暗に言っているのか、お昼にうどんは食べたんだけど、うどんが好きだから夜もうどんがいい、と思っているのかわからない。だから、きっとAはDに対してこういうと思う。

 A:じゃあうどん以外がいい?

 って。

 Dの性格にもよるけど、「だから昼にうどん食べたって言ってるじゃん」と逆ギレされるかもしれない。
 キャッチボールとしては成り立っているかもしれないけど、剛速球を急に投げられた気分になる。

 定義は難しいけど、基本的には聞かれたことをしっかり理解して、聞かれたことがわからなかったら質問する、その繰り返しをしていけばキャッチボールって成り立つと思うんだよね。

 できるだけ剛速球にならないように、誰にでも受け止められるようなボールを投げたい・・・と私は思う。

学校はどうだったのかと聞く母に「普通」だなんて普通の答え/知己 凛
※「普通」って何だよ!っていうのもそのうち書きたいって思ってます。

短歌のこと、息子のこと、思ったこと・・・。 読書感想文がなによりも苦手だったのに、文章を書くことがちょっとだけ好きになりました。 IgA腎症持ちです。