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柔軟な思考が、『秘策』を生み出す。・・・意外に気づかぬ、詰めの甘さと不器用さ。

 「一つのことしか出来ない!」と豪語する人がいる。良く言えば、一つのことに集中できるのだから大変立派である。悪く言えば、一つのことが上手く行かぬと、直ぐに凹み挫折するタイプだ。

 例えば、営業の仕事で『リンゴ』を売るとしよう。訪問先の相手に、これはレアな『リンゴ』で糖度も高く、酸味も爽やかで、とてもジューシーな『極上リンゴ』だと説明しても、相手は、うんともすんとも反応しない。

 結局、その営業を仕掛けた人間は、『リンゴ』一個も売れずに戻ることになる。これが、一方通行で、一つのことしか出来ない、不器用な営業マンの流れである。僅か数十秒で、訪問先で撃沈されている。

 このような状態が続けば、『当たるも八卦当たらぬも八卦』と、天文物理学的数字の分母の低い確率で毎日ウロウロ、グジグジするばかりで、下手をすると、挙動不審者や迷惑な押し売りとしか見られない。

 捌ける営業マンであれば、上述のような一方通行で、行き当たりばったり、子供のお遣いレベルの動きで行き止まりとなり、手ぶらで帰ってくるようなことはない。

 捌ける営業マンは、一瞬にして、訪問先の相手が『リンゴ』は不要だと察し、相手が何を求めているのか、何に困っているのか、何が仕事に繋がるのかを探る。それも、互いに胸襟開いた会話の中で、キラリと光る『仕事の原石』を見つけ、次に繋がるそれを必ず持ち帰ってくる。

 これから先は、研修会の『講義』の中で話す内容なので、これ以上詳しく書き綴ることはないが、初手から、己の不器用さが『秘策』の卵を完全に潰していることに気づかないのが、捌けぬ営業マンである。

 『営業』に重要なものは、訪問相手との『信頼関係』をしっかり結ぶことからスタートしなければならない。しかし、その場の表情が暗かったり、滑舌悪く声のトーンが低かったり、小綺麗さがないなどネガティブなものを一つでも持ち込めば、新たな『仕事』が発生する可能性は皆無となる。

 従って、第一印象が如何に重要かという結論に至る。訪問先の相手に関係のない話や夢のない話、ややこしい個人的な話を挟み込んでしまうと、オフィシャルにおいて越えてはならぬ一線を越えることになり、逆に、怪しまれてしまう。御用心あれ!

 蛇足ながら、訪問先の相手の言葉に迎合するような態度で『鸚鵡返し』するのは、大変嫌われてしまう。

サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。