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詫び状に同情心を煽るような表現は、禁物。

 本日、或る人物から『詫び状』が配達証明にて届いた。過去を振り返り、色んなことを思い出しつつ書き綴っている『詫び状』のようだ。

 四枚の直筆の手紙だが、冒頭より『熊本地震』による云々を強調しているところがあり、謝罪内容とは全く次元が異なるものを書いている。

 一瞬にして、その人物の心底からの『詫び』であるはずが、台無しになってしまう。

 本人は、実情を伝えたいのかも知れないが、主題は『詫び』である。そこに、冒頭から主題が変わると、本来の主題は二の次、三の次へと落ちてしまう。

 文章は本当に難しい。誠意をもって『詫び状』を書こうにも、色んなことが頭の中を巡り、整理整頓がつかぬまま、つい主人公と脇役を摺り替えてしまうのだろうと。

 あくまでも、『詫び状』の相手が主人公である。可能な限り、主人公の立場に立って、その心を察することで、心に染み入る『詫び状』が書けるのではないか。

 折角の直筆の『詫び状』であったが、結局は「何のお咎めなしで願えれば!」が凝縮された、賞味期限を過ぎてカビ生えたお茶のような味がした。

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