見出し画像

如水(起業編)其の四・・・待望のCGマシン

如水(起業編)は、起業20周年の2010年11月9日に発刊した小冊子(非売品)です。現在、5巻まで発刊していますが、今回、「note」に掲載することで、起業を目指す若い方々や、会社管理職で頑張っている方々に、少しでもヒントになればと思い、恥を偲んで掲載することにしました。山あり谷あり、紆余曲折の人生を、ご覧頂ければ幸甚です。


◇待望のCGマシン◇

 1991年9月初旬、待望のコンピュータグラフィックス専用マシン「シリコングラフィックス社製 パーソナルアイリス」と周辺機器が本社に送られて来た。自分なりにセッティングしていた矢先、某大手商社から連絡が入り、翌週に担当者が6日間の指導に来るという。

 早速、某大手商社大阪支社から指導担当者がやって来た。・・・そそくさと弊社オフィスのCG専用マシンの前に行き、メタボール(真空の世界で水銀のようにプヨプヨした浮遊物)を組み合わせた映像を、スタッフたちの目の前でマジシャンのように三次元CGという未知の世界を披露してくれた。

 あっという間に、6日間のCG制作研修が終了。スタッフに理解出来たか否かの打診をしたのだが、スタッフたちの顔つきは険しかった。・・・そのマシンはかなり高度なプログラムを要するようで、少々不安が過った私だった。

 そうしている内に月末にその請求書が届いた。指導料金を見て腰が抜けたのだが・・・僅か6日間で280万円だったのだ。毎月の高額リース料が頭をかすめた。これから毎日仕事が無かったら、1日5万円ずつ溝に捨てる事になる。「熊本の地で大丈夫か!?」と鳥肌が立ち、戦慄が走った。


サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。