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湯の街 山鹿 そぞろ歩き

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筆者の故郷である山鹿市(熊本県北部)。同市は、800年の歴史を誇る泉質抜群の天然温泉が自慢である。観光資源は無尽蔵にあり、勿論、温泉の『さくら湯』は見事な造り。また、坂東玉三郎公… もっと読む
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#芝居小屋

不動岩・・・山鹿市に聳える奇岩

 本日は、4時間で熊本市と山鹿市を車で往復する中で、(1)グルメ倶楽部でランチ、(2)菊池川、(3)不動岩、(4)一つ目神社、(5)蒲生池、(6)水辺プラザと、山鹿市の時計回り取材を敢行した。  僅か4時間なので、目まぐるしいツーリングとなったが、外は寒空の下、雨が落ちていた。車外に出て撮影していると、膝下がすぐに冷たくなるほど、異常に寒い。  写真は、山鹿市4時間とんぼ帰り取材の(3)不動岩を超望遠レンズで捉えたものである。100メートルほどの高さがある手前の岩を中心に

奇岩「不動岩」・・・大岩石が突き立つ。

 熊本県北部に位置し、八百年の歴史ある温泉と芝居小屋 八千代座、そして古墳の街の山鹿市(人口約5万人)。筆者の生まれ故郷ながら、すこぶる魅力ある田舎として自慢している。  市内中心部より北東方面に、周囲のなだらかな山々とは異なり、大岩石が突き立ったものが見える。それが、奇岩『不動岩』である。  農道沿いにある金刀比羅神社鳥居から1.5km。徒歩30分ほどで、『不動岩』の大岩石の根元に到達する。  『不動岩』の周囲は蜜柑畑。大岩石の根元には駐車場が完備され自家用車で行ける

山鹿豊前街道絵巻(八)・・・芝居小屋 八千代座

 芝居小屋「八千代座」には、随分足を運んでいない。5年ほど行っていないのではないか。特に、コロナ禍となり、ほとんど通り過ぎるばかりで、立ち寄ることがなかった。  因みに、全国には11の芝居小屋が残されていると言う。「八千代座」以外は足を運んだことはないが、先々、他の芝居小屋の歴史や造り、仕組み、仕掛けなどをじっくり取材したいものである。 <資料提供:山鹿市教育委員会> ※25年前、山鹿市教育委員会現地にて資料提供頂きました。  熊本県北部の山鹿市。いで湯と灯籠祭り、装飾

山鹿豊前街道絵巻(七)・・・さくら湯界隈

 山鹿名物と言えば、『さくら湯』(山鹿温泉の元湯)、芝居小屋『八千代座』、『鞠智城跡』、そして装飾古墳『チブサン古墳』であろうか。  豊前街道を『有働自轉車』からスタートしそぞろ歩いていると、右手に酒蔵『千代の園』、そして、交差点手前右手に、日本伝統工法で建てられた重厚な建造物が見えてくる。それが、『さくら湯』である。  『さくら湯』は、道後温泉と関わりのある建造物としても知られている。実は、『さくら湯』の歴史は、寛永17年(1640年)の細川藩の山鹿御茶屋に遡り、明治期

山鹿豊前街道絵巻(伍)・・・有働自轉車

 写真下の右端が、90年の歴史を誇る『有働自轉車』の店舗である。  この豊前街道を奥へ(北へ)歩いて行くと、江戸時代にワープしたかのように、漆喰壁の日本家屋が立ち並ぶ。  ここが、湯の街 山鹿のメインストリート入口となる。下町→中町→九日町へと続く。  夏は浴衣でそぞろ歩きも楽しいものである。スマホや一眼レフのお散歩カメラを持って、是非、湯の街 山鹿を散策いただければと。 ▼有働自轉車(有働サイクル) 〒861-0501  熊本県山鹿市山鹿1777 TEL 0968-

山鹿豊前街道絵巻(四)・・・有働自轉車

 90年の歴史と伝統を受け継ぐ、父と息子。父親はご高齢だが、腕の筋肉や浮き出した血管を見ると、流石に職人の腕をしている。  黙々とタイヤや自転車全体のバランスなどをチェックしては、パンク修理や各所の調整を行う職人。  とても地道な作業であるけれども、AIロボットでも簡単にできる作業ではない。リム一本一本のズレや歪みの微調整も、この職人のセンサーには敵わない。  熊本県山鹿市の豊前街道沿いにある、老舗『有働自轉車』。この通りは、観光客がそぞろ歩きする、観光メインストリート

山鹿豊前街道絵巻(参)・・・有働自轉車

 有働家の裏庭での餅つきが終わり、さてさて、餡餅を作ることに。既に、胡桃より少々小さめに、小豆の餡玉が可愛く丸められていく。餅つきは、男性陣の担当。そして、餅を丸めるのは、女性陣の担当。きな粉も準備万端である。そして、勝手ながら、試食は筆者が担当することになっている。  餅が、親指と人差し指で作った輪っかから、ニュルンとてるてる坊主のように飛び出してくる。流石に、母の手つきは熟練した匠の技。何度やっても、同じ量の餅が飛び出してくる。きっと、火傷しそうに熱々なのだろうと。

山鹿豊前街道絵巻(弍)・・・有働自轉車

 連載第二弾は、『有働自轉車』のご自宅裏庭での餅つきと、餅と餡餅作り。 ▼過去記事から引用  スマホに溜まりに溜まったメールを読んでいると、『有働自轉車』(熊本県山鹿市下町)の息子さんからお礼のメールが2通届いていた。最近はスマホのメールをフル活用していなかったので、大変申し訳なかったが、遅ればせながら、慌てて返信。  天候が悪く、取材予定を組んでいなかったが、手土産持って、国道3号線を北上し、『有働自轉車』へ向かうことにした。  実は、有働家の年末に杵つきの餅が余り

山鹿豊前街道絵巻(壱)・・・有働自轉車

 800年の歴史を誇る湯の街・山鹿市(熊本県)。江戸時代からこの地のメインストリートとして栄えた豊前街道が通っている。その菊池川寄りに『有働自轉車』という大きな看板が目に入ったので、訪ねてみることに。  同店は、90年の歴史ある山鹿名物の自転車屋さんである。初めてお会いしたにも関わらず、ウェルカムの状態にて、お茶やお菓子をご馳走になり、山鹿市内やその周辺について話が尽きず、数時間お邪魔してしまった。  今回は、『有働自轉車』連載の初回となるが、先ずは、店内の奥にとてもレア