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「北風と太陽」のお話は有名ですよね。
きっと一度は絵本を読んだり、
お話を聞いたことがあると思います。

このイソップのお話は、
物事に対して厳罰で臨む態度と、
寛容的に対応する態度
その対比を表す言葉として用いられたり、
何事においても適切な手段を選ぶといった
臨機応変に対応することが大切という教訓として、
リーダーシップ教育などでも引用されます。

実は、マッサージにおいてもいえます。

よくある「速いマッサージ」と「痛いマッサージ」は北風にあたり、
いつの間にか眠りに落ちてしまう「心地よいマッサージ」は、
太陽といえるでしょう。

北風のマッサージは、自律神経の交感神経を活性化し、
有事にすぐに対応できるよう戦闘態勢状態にするものです。
非常事態宣言下の身体とイメージするとわかりやすいですか?
痩身のような脂肪を燃焼させたいときや、
アスリートが競技前に筋肉の反応速度を高めたいときなどに、
テンポが速いマッサージテクニックを使うのは、
交感神経を活性させるためです。
副交感神経が活性化しているときは、
すぐに対応できるように運動に必要な組織、
骨格筋、脳、肺、心臓などに身体の多く血液を供給します。

問題になってくるのは、痛いマッサージ
痛いマッサージは効いていると思っている人が多いようですが、
痛いマッサージは、筋肉や組織に緊張と拘縮をさらに与え、
コリを悪化させたり、筋肉や組織を傷つけます。

マッサージを受けた後に、青あざ(内出血)になったり、
揉み返しといったことはまさしくその例で、
炎症や微少な損傷を起こして、筋肉や組織をさらに硬くしたり、
緊張を強めた状態です。

対して太陽のようなマッサージは、副交感神経を活性化し、
傷ついた細胞の修復や免疫力を高めることができます。
身体が安心・安全というメッセージを受け取って、
戦闘態勢を解除した状態になるので、
運動するのに必要な組織にほとんど取られていた血液が、
内臓などに供給されます。

日常ストレスに溢れている現代人は、
いつもいつも交感神経が優位になっていて、
北風にさらされ続けているといえます。
健やかで日々を送るために、
太陽を浴びる時間をつくることが大切です!

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