マガジンのカバー画像

オープンダイアローグ/ Open Dialogue

13
医療ではない場所で、医療関係者ではない私がファシリテータをしているオープンダイアローグ。オープンダイアローグで私が感じる風景やダイアローグについて感じたままに書き連ねています。
運営しているクリエイター

記事一覧

#Opus 12 楽しくて、充実してていい。オープンダイアローグ

10代の人たちとのオープンダイアローグ         オープンダイアローグでは話し手、場を作ってくれてる方々が 中高生だとしても、年齢は関係ない。 その前に一人の人であること。その関係性が自然に作られていきます。 理由はわかりません。 私に子供がいないからなのかもしれないです。10代であっても その前に一人の人。 3人の方に話してもらいましたが、皆さん本当に楽しそうで、 感じたことを実行して経験しているんだと感じました。 新しい経験から自分の中に生まれる楽しいという想い、

#Opus11忘れていた何かを思い出した時オープンダイアローグ

どこか違う街にいて、そこから生まれるコミュニケーションがとても心地よくそれはいつの間にか私の当たり前になった。 別の場所に移動して、ここは私がとても馴染みのある場所で、 どこかの街のコミュニケーションで接したらそれは違うと指摘された。 ここの街のコミュニケーションがあったよね、そうじゃないと、 ちょっと。。いい?こんな具合だ。 どこかの街のコミュニケーションを傍に置いて この街の人達に合わせる癖が着いた。 本当は知らない人と話したい。アイコンタクトでも、 どんな小さなことでも

#Opus10 調和とセレンディピティ オープンダイアローグ

何気ない日常の出来事のこと、少しもやもやしてること。 話し手との言葉のキャッチボールはとても クリエイティブなプロセスだと思う。 そこに生まれた感覚を言葉に置き換えて相手に渡し、 相手は、それを受け止めて私たちに新しい言葉を渡す。 即興から調和された時間と場所が創られていく。 誰も急かすこともなく、 自分の時間軸の中で言葉を紡ぎ出していける時間でもある。 そうやって、ダイアローグの場は静かに生まれているのだと感じる。 調和が保たれた安心安全な場所は、その瞬間に生まれ続けてい

#Opus9 希望してること オープンダイアローグ

オープンダイアローグはただ、ゆっくりと皆んなで呼応する場所だ。 私がオープンダイアローグに参加していることはなんだろうと 思いを馳せる。例えば明確な目的があるのか? 「オープンダイアローグで相手の話を 聴いたり対話をしていくと自分の中で気づきが起きるから。」 こういうことでは決してないなと最近、感じる。 振り返ってみる。 その人の話を全身で聴いていると、 ある琴線に触れる感覚が毎回ある。 共鳴、共感を超えた何か。話してくれてる人の言葉と共に伝わる言語化されていない大切な感覚

#8 モノローグからダイアローグへ。つまりは白黒の世界が色鮮やかな色を持つ世界へと変化すること。オープンダイアーログ

今回のオープンダイアローグで印象に残っていることは話し手の方が 話し始める時はモノローグかもしれませんが、途中でダイアローグに変化しているのだということでした。 お二人とも人に話さずご自分でいろんな方法を試しながら ご自分とのモノーログを通じてここまで来られていたのだと すぐに理解しました。 それぞれのモノローグを私たちの前で話してくれることは 聴いてる私たちにとって新しい問いかけが生まれるチャンスを 与えてくれています。 この場で生まれた新しい問いかけを話し手の方に投

#7 立ち止まる。つまりは深呼吸をしてみる。オープンダイアローグ

今回はオープンダイアローグの後にすぐに参加者の人に伝えたいメッセージをシェアするのだけれど、そのまま同じようにここに 書いてみることにした。 オープンダイアローグが終わった後は、いつも心が温かくなる。 その理由はまだ言語化できない。 もしかしたら、言語化しなくてもいいのかもしれない。 本日、参加してくださった皆様、とても温かい時間と場を 作ってくださり、ありがとうございました。 相手の話を聴くこと、対話を続けていくことで、 私の言葉に対してのバイアスが外れていき、 しっくり

# Opus6 伝え合うことは?オープンダイアローグ

コミュニケーション。 聴く。 対話。 相手を知ること。 自分を知ること。 自分の苦手の中にある 本当にしたいことに出逢う。 喜びを伝えたいという想いがそこにあった。 誰かに話すことで、新しい繋がりが生まれていることに気づく。 本音を話していくことで、 無意識に自分が、相手がありのままであることに ”YES”を伝えている。 見えなかった繋がりが 自分と相手にわかるように繋がっていく。 途方に暮れている時ほど 人との繋がりを探してしまうけど まずは、この場所で本当の自分の思

#Opus5 今、ここにある気持ち オープンダイアローグ

「今、起きている感情をここ、この場所に置いてみること。」 話し手の方が感じている違和感や感情を言語化して言葉を紡ぐ。対話が織りなされるはじまりは、こんなことかもしれない。。とふと思った。 ダイアローグを土壌と置き換えてみた時、 話し手の方が違和感、感情という「新しい種」を蒔き、 そこに参加している皆さんと一緒に 話し手の方の種を育んでいく。 やがて、話し手の方とそこにいる人たち全員は知らなかった花、 実は既に知っていた花に出逢い直す。 そして、その咲いた花をそれぞれが愛で

#Opus4 偶然性 オープンダイアログ

 Venture Café Tokyoの小村さんから紹介された当時大学生4年生だった Eさんとのオープンダイアローグ。 Eさんは大学1年生で企業し、1型糖尿病という病と10代の初めから共存しています。きっかけはEさんとこのオープンダイアローグをする前に一度コーヒーチャットをする中で、彼もまた病気がある人、そうでない人がフラットに話せる場づくりをしてみたいという思いがあり、 それならば一度体験してみたら良いのでは?と お声がけしてみました。 NIKEが言ってたように “Just

#Opus3 One for All(オープンダイアローグ)

今回のオープンダイアローグで感じたことは well being、大切な人に寄り添っていくことの意味。 そして、そこから映し出される社会への課題。 課題があるということはその根底にある「希望」にふと気がつきます。 今回は(オープンダイアローグでは毎回お二人の話を聴かせて頂いています。)お二人はそれぞれ別のことを話されていましたが、 最後に対話全体を見渡すと実は共通した1つの「希望」に 繋がっているように感じました。 目の前の課題がとてつもなく大きなことのように見えたとしても

#Opus2 矢印(オープンダイアローグ) 

毎回のオープンダイアローグでは2人の人の話を聴いて それぞれの対話を一緒に紡いでいきます。 今回のダイアローグ、一人目の方(仮名Aさん)は最近の日常でふと、感じたことを。それから、二人目の方(仮名Bさん)は自分のモヤモヤについての話をしてくれました。 Aさんとの対話は日常のエピソードから見えてきた、Aさんにとっての「価値観やクリエイティビティ」という場所へ。 Bさんはモヤモヤの中にある問いかけから「自分の成長」という場所に自然に着地していました。 「価値観、クリエイティビ

#Opus1 静寂 (オープンダイアローグ) 

1回目のオープンダイアローグは丁度、某日本の元首相事件直後の タイミングでした。そのことについて、心のモヤモヤを話したいと言ってくれた人のダイアローグでした。 オープンダイアローグは焚き火を囲んで話すイメージと似ていると 思います。。人の本能に直結している気がしています。 耳を澄まして、自分の心に集中することはとても感覚的なところが多いのではないかなと思うのです。 そして自分で感じたことをただ、言語化していく。 気が付いたらとても静かで美しいプロセスが生まれていたり、 心

#Opus 0 オープンダイアローグって?


はじめに 私がいるコミュニティー(Project MINT)の創設者のtomoeさんと夕食を一緒にしていた時、「チカさん、オープンダイアローグをコミュニティでやってみませんか?」とのお誘いと同時に本を渡されたのがオープンダイアローグとの出会いでした。その時はよくわからなかったけど、「はーい、やってみましょう」と引き受けたのが去年、2022年7月。そもそもはオープンダイアローグはフィンランドの精神科医たちによって新しく生み出された対話による治療メソッドです。そのメソッドを医療