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【25】我慢して頑張る頑固者だった私(がんとソウルサウンドライアー3)

リボーン洞戸で過ごす時間が沁みてゆく。

私は安心して補完代替医療の治療を受け、あちこちでライアーを奏でる。


食事の時間はスタッフも含めてテーブルを囲む時もあり「いただきます」と手を合わせ養生食を味わう。

私は朝霧の中そっと散歩にでかけたり
戻ってお風呂に入ったり朝ヨガを眺めた。
美味しい湧水で沸かしたお風呂で肌も艶々。

朝のスープは8時以降にカップに注ぐ。
外を眺めながら澄んだ温かいスープを飲む。
お茶のカップを持ち誰かと話す時もある。

暗く静かな夜
湯船に浸かっておしゃべりをしたり
瞑想にライアーで参加させてもらったり

みんな、それぞれゆっくり過ごしていた。

がんになる原因は「悪」ではなく「無理」だと「がんが消えてゆく生き方」に書かれている。「お人よし」が無理を重ね、我慢して頑張るのを当たり前として習慣化して、がんになる「3G」

我慢して
頑張る 
頑固者

腑に落ちた日から私の響きは変わり、リボーン洞戸に身を置いて実感と体感を重ねて更に変化してゆく。
奏で手の内側が、そのまま外の世界に波紋のように響いてゆく「ソウルサウンドライアー」が私に教えてくれた。

身をもって分っていた「つもり」の私が
みなさんに触れさせてもらって
そのありようから教えてもらった
私が私である理由と意味

ソファーに身を委ねる身体
お部屋に伺って微細な響きを届ける
子どものような美しい寝顔


私がここに来るのは決まっていた


3人でライアーを囲み順々に奏でるひととき。
私が作ったライアーが欲しいと言うYちゃんに自宅工房に戻ったらすぐ作ると話す私。夢が叶ったと輝く目のYちゃんと、私もいつかライアーをと微笑むMちゃん。


その夜に1人廊下を歩いていると
「いるよ、ここに、いる」
意志めいた発信はトネリコタオから

師匠の工房を思い出す

整えたライアーの弦に触れる指先
師匠自らのライアーは手元に一台も無い
オーダー先へ愛を込め送り出す大きな手
お互い母国語ではない英語に頼って
澄んだ目と淡々と本質を伝える声

私はあの頃と同じようにはできない
Yちゃんのライアーはいつ仕上がる?

ライアーオーナーである前に私は製作者
最善を照らす師匠とライアーの道を追う

翌日ライアーオーナーが誕生。
残りの滞在日で私の知る全てを共有する。

後払いに恐縮しつつ嬉々とするYちゃん、笑顔で寄り添うMちゃん。
生まれかわりの場所で得た大事な存在。
愛する私の「リボーンズ」

心の中で小さな約束をした日の記録。


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