保護されたその日⑤

職員が帰ったあと、

夕食がまだだったことに気づく。



食欲がわかない。

いつも一緒にご飯を食べていた

子どもたちはもういない。

ほぼ義務的に白米だけ口にいれただけ。

なんの味もしなかった。

もう何も考えることができない。

それもほぼ義務的にシャワーだけ済ませ、

布団に入る。

いつもなら3人で寝ている部屋。

二女は寝相が悪い。

いちばん身体が小さいのに、布団を2つ使う

私が寝るときは、足をよけ、体を小さくして

寝ていた。


今は広々使える。

大の字にもなれる。でも望んでいたのは

こんなことじゃなくて。

いや、子どもたちが大きくなったら、

いつかは来るであろう。

でも今じゃない。



布団に入っても眠れるわけがなく。

無感情のままスマホを開いた。



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