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保護されたその日⑦

寝ようと思っても寝付けない。 スマホには今までの楽しかった 子どもたちとの写真がある。 見返していろんなことを思い出していた。 赤ちゃんの時のミルクを飲んでいる動画。 どこかへ行ったときに撮った写真。 みていると辛くて もう会えないのなら意味がないと 自暴自棄になり、 1つ1つ消していた。 なぜ消していたかはわからないが、 それくらい物事の判断ができなかった。 明日からどうしよう。 児相の職員から連絡がくるかもしれない。 たまたま仕事が休みだったの

    • 保護されたその日⑥

      いつもみているSNS。 友人の投稿や、インスタグラマーの投稿。 自分は子どもたちと離されてこんなに 苦しんでいるのに。 すべてが自分よりも幸せそうにみえて みることができなかった。 アンインストールしたところで、 通知はきてしまう。 それすらみるのも嫌だったので、 おもいきってアカウントを休止にした。 遠くに住んでいる友人とはいつもメッセージ やり取りしていた。 私の性格上、 渦中にいるときは人に相談できない。 ましてや、 子どもが児童相談所に保

      • 保護されたその日⑤

        職員が帰ったあと、 夕食がまだだったことに気づく。 食欲がわかない。 いつも一緒にご飯を食べていた 子どもたちはもういない。 ほぼ義務的に白米だけ口にいれただけ。 なんの味もしなかった。 もう何も考えることができない。 それもほぼ義務的にシャワーだけ済ませ、 布団に入る。 いつもなら3人で寝ている部屋。 二女は寝相が悪い。 いちばん身体が小さいのに、布団を2つ使う 私が寝るときは、足をよけ、体を小さくして 寝ていた。 今は広々使える。 大の字に

        • 保護されたその日④

          帰宅後、急いで準備をしたが、 正直何を準備したのか覚えていない。 時期は初夏。 でも暑いとは言えない気温。 夜はまだ冷え込みも強かった。 風邪をひかないように、いつ帰ってくるか わからないけど、寒い思いをしないように、 ボストンバックに積めた。 予定時間通りに職員は訪問した。 『よろしくお願いします。』と荷物を 渡しながら、違うことを考えていた。 『どうして子どもたちは 帰ってこないんだろう。』 『明後日は運動会なのに。』 『見に行くの楽しみにして

        保護されたその日⑦

          保護されたその日③

          職員に話終えたあと、 ほんとにもう一生会えない気がして 涙が出てきた。 保護所ではどういうタイムスケジュールで 過ごすのか、権利として不服申し立てが できること。 ひととおり説明されたが、まったく 頭に入らず。 ここでひとつの疑問が。 『学校はどうなるんですか?』 『保護所から現在通っている学校へは 距離があるので通えないとおもいます。』 『長引く場合は転校などで学校に通う場合 もあります。』 『校長先生の計らいで出席扱いになる場合 もあるんです

          保護されたその日③

          至った経緯⑨

          帰宅後、何かを言うのも疲れていた私は、 ほんとうに必要最小限のことしか 話さなかった。 子どもたちの就寝時間は20時。 子どもたち同士で遊んだり、 話したりしていたし、 そもそも帰宅から晩御飯を食べ、 お風呂に入り… とこなしていたら、 時間もそんなにないので、 話さなくても困らなかった。 子どもたちはどうおもっていたのかは わからないけれど。 次の日。 運動会は明後日に控えていた。 二女は公園で遊んだり、登下校も遊びながら なので靴は真っ黒。

          至った経緯⑨

          至った経緯⑧

          児童館へ迎えに行くと、2人は待っていた。 だか、まだ渦中にいたのと、 (17時には児童館を出て2人で帰ってきてと 言ったのに…) という気持ちが多くを占めていて、 顔に不満が出ていたかもしれないが、 ここは大人なので、そこまで露骨に 態度に出すのはナンセンス。 ※今おもうと、ここまで書いてきたことも 大人気ないが…。 児童館の職員の方には挨拶など ちょっとした雑談をしながら 子どもたちが来るのを待っていた。 しばらくして、子どもたちと、 なぜか別の

          至った経緯⑧

          至った経緯 ⑦

          次の日。 私も長女も口を聞かず、登校時に 『いってらっしゃい』と言っただけ。 1日たってもイライラはおさまらない。 でも何かを話す気力も時間もない。 いつも通り、バタバタと身支度をし、 子どもたちに朝ごはんを用意し、出勤した。 17時。 その日は退勤前もバタバタしていて、 いつもは帰る前に二女の見守りGPSを チェックせず、足早に帰宅。 『……まだ帰ってきてない。』 児童館に迎えに行くことにした。

          至った経緯 ⑦

          至った経緯⑥

          つねったからなのか、長女は黙り込んだ。 『あ、しまった』 おもったがもう遅い。 だが、イライラは収まることはなく 最近の出来事といい、今回の事といい、 少し反省してもらわないと、思ってしまった 明日から1週間だけ、学校から児童館に行って。それから17時になったら児童館を出てきて、二女と帰ってくること。 17時15分頃にはママも帰ってきているから、そこからは明日の準備や 宿題をやること。 その条件も長女は不満そうだったが、 みてみないフリをした。

          至った経緯⑥

          至った経緯⑤

          帰宅後、再度長女に聞く。 『どうして児童館から家に帰らず お友だちのうちに遊びにいったの?』 『今日はこの後用事があるから、 遊びに行かずに家で待っててねって 言ったよね?』 『だって遊びに行きたかったから。 何で遊びに行っちゃダメなの?』 『昨日言ったよ?どうしてそのとき 言わないの?』 『もう知らない!!!聞きたくない!!!』 ドアはすごい音で閉まる。 壁は蹴っているのかドンドン聞こえる。 なんとか話し合おうとしたが、 私が口を開いても聞く耳をもたない。

          至った経緯⑤

          至った経緯④

          『あれ?どこにいるんだろ。』 次女のGPSは自宅から徒歩10分先にある、 住宅街にいることになっている。 知らない番号からも連絡がきている。 かけてみるも、不在。 とりあえず、退勤途中に寄ってみることに。 付近に着くと、一件のお宅に見覚えのある、 ランドセルが2つ玄関前に置いてあった。 伺うとなぜかうちの子どもたちが出てきた。 その瞬間私は怒りが止まらなかった。 なぜ、ランドセルを持ったままお友だちの うちに遊びにきているのか。 そもそも、今日は用事が

          至った経緯④

          至った経緯③

          長女の話が本当なら、 嫌なこと、してはいけないこと、自分の意思で断ることも必要だけど、それができないなら、一度学校の担任の先生に報告しておくこともいいかもしれない。 私は長女にこう言った。 『自分が違うなと思って一旦断ったのに、 友だちやめるって言われたから、 お友だちの言う通りにしたんだよね? 学校の先生にもこういうことがあったって 伝えておいたほうがいいと思うんだ。』 長女はまだ怒りが おさまらない様子だったので、 その場での学校への報告は辞めて、 その話は一旦終

          至った経緯③

          至った経緯②

          お友だちに、 『お菓子、長女ちゃんのうちにないの? 探して持ってきて』と言われて 長女は断った。 『だったら友だちやめるよ』と言われたと。 しまいには、次女のお財布から1000円札をを持ち出し、コンビニでお菓子を買って、公園で食べたらしい。 そしてお菓子に1000円すべて使って、お友だちにもお菓子を渡したと。 『おつかい以外で友だち同士で 買い物もダメだって学校で言われてるよね? しかも妹のお金を使って。人のお金を勝手に使うのもよくないことなんだよ。』 『そもそも

          至った経緯②

          至った経緯①

          保護される1週間前、 ちょうど私も仕事が休み、小学1年の次女も午前授業で早く帰ってくる日。 次女はまだ自転車に乗れないので一緒に練習することに。 自転車を出しに物置に行き、 ふと、長女の自転車をみると、 かごにチョコレートの包み紙が数個分と それが入ってたであろう空き箱が。 『なぜこんなところにゴミが?』 長女帰宅後聞いてみると、 『家で食べて、ゴミは持ってきちゃった。』とのこと。 『ゴミ箱家にあるのになんでわざわざ自転車のかごに?』 再び聞いてみる。 『そ

          至った経緯①

          保護になったその日②

          市役所に着くと、児童相談所の職員1人、市の職員が2人に部屋に通され、 『お子さん2人にお話を聞いたところ、家に帰りたくないと言っています。 小学生が家に帰りたくないと言っているのはよほどのことなので、 おうちにはお返しできません。』と。 頭が真っ白になってて、 話が入ってこないが、 こんなニュアンスで話を切り出してきた。 『長女さんに関しては、頬に傷がありました。本人はお母さんにつねられたといっています。 このように至った経緯を教えていただけますか。』 前の日の出来

          保護になったその日②

          保護になったその日①

          本題に入る前に、筆者は仕事をしているので、子どもたち2人は学校が終わったあと学童へ。 勤務時間は週4日 8時~17時まで。 その日も勤務でしたが、諸事情で早退。 気温が高くて暑い日。 お風呂後に子どもと一緒にアイスを食べようと買いに行った。 そのあと、 児童館へ迎えに行こうと何気なく、 次女の見守りGPSを開くと… (次女は小学1年なので、入学と同時に見守りGPSをランドセルに忍ばせてました。) なぜか家から車で20分かかる場所にある市役所にいることになっている…

          保護になったその日①