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岸本尚毅句集 『雲は友』

最近、コメント欄が炎上しているママタレントのブログを長時間見てしまいます。これ以上にない時間の無駄遣いです。そのあと決まって後悔するのですが、しばらくするとまた見に行ってしまいます。

そんなことをする時間で、この句集を読んだほうがいいです。

この句集、読んでいるうちに自然と顔がにこにこしてきます。
本気で笑える句もあります。

俳句っていいなぁ、岸本尚毅さんの見ている世界っていいなぁと思います。

(好きな句がありすぎるのですが)特に好きだったものを20句挙げます。

歩く人月の光が手に膝に
顔焦げしこの鯛焼に消費税
手を頬にひとりわらひの初笑
黴くさきそのカーテンにかくれんぼ
どこまでも裂けたる顎や蛇の皮
DANGERと描くTシャツや老涼し
妹を叩きし姉が蚊帳に泣く
空蟬のかんばせ左右ずれてをり
戦争を知らぬ老人青芒
蜘蛛の糸断ち切る秋の扇かな
秋晴や床にこぼれて光る水
焼藷をすこし食はされ抱つこの子
お涅槃や黴のやうなる釈迦の髭
手を広げそのまま立てる雛かな
佐川の女ヤマトの男春の風
WOWWOWと歌あほらしや海は春
埼玉は草餅うまし雲白し
青き空甘茶に暗く映りけり
筍の少しく曲がる箱の中
富める祖父やさしき父や避暑楽し

自分はうまく魅力を言語化できないので、はやくみなさんの意見や解説を聞きたいです。


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