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セクトポクリットのコンゲツノハイク【2023年9月】 12句選

思ひ出すまで牡丹を見てをりぬ 鬼頭孝幸(「秋草」)
のり弁の照りに箸入る立夏かな 五島節子(「火星」)
われを出ずわが魂や大旦 小澤實(「澤」)
ランドセルにGPSや入学す 汕としこ(「澤」)
刺身二種盛り蛸とあとどないしよ 村上佳乃(「澤」)
行く春や仁王肩より剝落す 依田善朗(「磁石」)
田蛙の貝摺りあはすごと鳴けり 森尻禮子(「磁石」)
虹崩れ落つる大音響を待つ 髙柳克弘(「鷹俳句会」)
長靴に子の脚細し夏の蝶 今泉礼奈(「南風」)
化け物のやうな金魚を愛でにけり 小久保佳世子(「街」)
一枚の紙となるまで泳ぎゆく 松野苑子(「街」)
地に置けどはためき止まぬ幟かな 興梠隆(「松の花」)



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