セクトポクリットのコンゲツノハイク【２０２３年１１月】　１２句選

草田男の大きな鞄秋燕　山口遼也（「秋草」）
一年に犬替りたる避暑の宿　水上ゆめ（「秋草」）
スリッパの踵の空気秋暑し　高橋真美（「秋草」）
短冊のていねいな誤字星まつり　横田佐恵子（「銀化」）
秋風や縁切り絵馬のうづたかし　朝妻力（「雲の峰」）
人魚姫見られ疲れやみなみかぜ　小澤實（「澤」）
瓦屋根かゞやきわたる帰省かな　南幸佑（「澤」）
かう暑くてはと句会の始まれり　 安食亨子（「鷹俳句会」）
手を挙げてマイク貰ひぬ雲の峰　加藤ゆめこ（「鷹俳句会」）
飛び石は男の歩幅花擬宝珠　坂口明子（「天穹」）
裏側も見て来し蜘蛛が卓の上　西生ゆかり（「街」）
本読んでゐたかも知れぬ蠅を打つ　鈴木大輔（「松の花」）

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2023年11月分】 | セクト・ポクリット