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セクトポクリットのコンゲツノハイク【2024年5月】 12句選

春雪を踏むためそこのポストまで 水上ゆめ(秋草)
盆梅展薬罐しづかに滾りをり 下里美恵子(伊吹嶺)
思ふより豚の大きく春の水 岡田由季(炎環)
鳥風やいつぽん締めのあつけなく 山尾玉藻(火星)
のどけしや昔天下の台所 平橋道子(雲の峰)
これやこの猫ドアからの隙間風 兒玉猫只(澤)
汝のブーツそれとなく嗅ぐ揃へつつ 冬魚(澤)
リハビリの廊下の長し冴返る 稲川ミチ(秋麗)
紙風船畳みて老人に戻る 穂曽谷洋(鷹俳句会)
葛湯啜り眉間に齢来てをりぬ 市原みお(南風)
煮凝やテレビの上の金閣寺 西生ゆかり(街)
吾ながらなんとすばやく歌留多取る 矢野玲奈(松の花)






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