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酒徒の履歴書 - 酒徒ができるまで

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メンバーシップで公開した「酒徒の履歴書」のまとめです。仕事は食とは無縁のサラリーマンが、なぜ中華料理を語ったりレシピを書いたりしているのかが分かります(笑)
長めの短編小説くらい(37,000字)です。本格中華、居酒屋行脚、十年の中国生活など盛りだくさん!
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#料理

酒徒の履歴書①~⑯まとめ読み

全16回の連載を1つの記事にまとめました。ずらーっと最後まで読めます。 改めて僕はこういう人間です…という自己紹介を兼ねて、自分の食遍歴を書いてみます。本業は食とは無関係のサラリーマンが、なんで中華料理の本を出したりするようになったのかが分かります(笑) 黎明篇(出生~高校生)憧憬の脆皮乳猪(豚の丸焼き) 僕は、1970年代後半に埼玉中部の小さな街で生まれた。高度成長期に地方から上京した人々の受け皿となった新興ベッドタウンで、街にはこれといった特産物や名物がなかった。僕

酒徒の履歴書⑩ - 意外な天啓!駐京辨から中国各地の農村へ!

二年間、北京と上海で中華三昧の日々を送った僕。その間に、中華料理への理解や情熱が一気に深まった出来事や出会いがありました。 飛翔篇2(二十代後半) 2006年4月。北京留学を始めて2か月が経ったころ、僕と連れは共通の友人と食事をした。その友人は北京在住で、僕らの食へ掛ける情熱を知って言ったのだった。 「そういえば、北京には各省の駐京辨(北京駐在事務所)があって、その省の料理を出すレストランが併設されてるんだって。各省出身のお偉いさんが出る宴席もやるから、現地と同水準の料

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酒徒の履歴書⑪ - 上海の洗礼!驚愕のお昼ご飯!

2007年。上海で1年間の実務研修が始まります。北京とは大きく異なる食環境。しかし、その違いこそが新たな発見を呼びます。そして、ここでも重要な出会いがありました。 飛翔篇3(二十代後半) 2007年初頭。北京での語学留学を終えた僕は、一年間の実務研修のため上海へ引っ越した。中国の首都から中国最大の経済都市へ。北京での生活は名残惜しかったが、新たな土地への期待も大きかった。 これまで実家→独身寮→留学生宿舎と暮らしてきた僕は、自分の住まいを主動的に決めるのはこのときが初め

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酒徒の履歴書⑫ - 食在広州!飲茶と広東料理に浸る日々!

2007年。念願の中国駐在生活が広州で始まります。「食在広州」の言葉で世界に名を馳せる広東料理の総本山で、広東料理と飲茶にどっぷり浸ります。引っ越してすぐに確保したのは、思い立ったらすぐ飲茶できる環境でした。 怒涛篇1(三十代前半) 2007年秋。2年で終わるはずだった中国生活がまだまだ続くことになり、望外の幸運に恵まれた僕は、希望に燃えていた。この機に僕と連れは結婚し、新天地の広州で新婚生活を始めた。とはいっても、僕らの生活はこれまでと大差なく、基軸はやはり食だった。

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酒徒の履歴書⑬ - 白酒万歳!広州からマカオ・東南アジアへ!

2007年。約2年間の留学・研修生活が終わり、広州では新米駐在員としての生活が始まりました。幸いなことに、食への興味が仕事を助けてくれ、また、仕事が食の深掘りを後押ししてくれました。また、広州時代はマカオや東南アジアにも食の興味が広がっていった時期でした。 怒涛篇2(三十代前半) 留学の北京、研修の上海とは違って、駐在員として過ごした広州では、仕事もそれなりに忙しかった。僕の仕事は自社サービスを中国人顧客に売り込むことで、広東人スタッフと中国各地を飛び回ることになった。

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酒徒の履歴書⑮ - 魔都上海!新たなる挑戦。

2015年、二度目の中国赴任が始まりました。8年ぶりの上海は世界最大の大都市に成長し、食事情も大幅に変貌していました。そこに戸惑いつつも楽しみを模索した4年間。そして、子供が生まれたことで生活が激変します。 回天篇(三十代後半~四十代前半) 2015年夏。二度目の上海生活は、順調にスタートした。仕事は日本時代の延長で、顧客も同僚も大半は旧知の仲だった。僕の中国好きはよく知られていたので、「歓迎回来(お帰りなさい)!」と迎えてもらえた。 今回の住居は、徐家匯エリアにした。

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酒徒の履歴書⑯ - 最終回!「おうちで中華」はじまる。

2016年。子供が生まれたことをきっかけに、日常的に中華料理を作るようになった僕。それまでの「食べて、書く」が「食べて、作って、書く」に変わることで、新たな世界が開けたように思います。長々続いた「酒徒の履歴書」、今回が最終回です! 回天篇2(三十代後半~四十代前半) 2016年、上海。子供が生まれたことで日々の食べ歩きを大幅にセーブすることになった酒徒家。「外に食べに行けないなら、自分で作ればいいじゃない」というコンセプトの下、僕は自宅で中華料理を作り始めた。 料理歴の

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