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私のオススメ本【サーカスの夜に】

小川糸さんの本の魅力は、なんといっても情景の描写が美しいこと。【ツバキ文具店】では鎌倉、【ライオンのおやつ】では瀬戸内海の魅力を、まるで自分がその街に住んでいるかのように、肌で感じさせてくれる文章を読ませてくれます。

今回私が感動したのは【サーカスの夜に】この本にも小川糸さんの魔法がいっぱいつまっています。

それでは小川糸さん【サーカスの夜に】の魅力をご紹介したいと思います。

サーカスの魔力

サーカスをみたことがある人はご存知のように、サーカスには観客を夢中にさせる魔力があります。

テントをくぐると、そこは別世界。魔法使いたちによる魅惑のステージがくりひろげられます。

ハラハラドキドキの危険なアトラクション、この世の者とは思えない妖艶な魅力をふりまく踊り、愉快なピエロ...。

本を読むだけで、まるでその場にいるかのような気持ちにさせてくれるのが小川糸さんの魔法です。存分に味わいましょう。

サーカスに魅せられた人たち

この物語にはたくさんのサーカスに魅せられ、サーカスに生きる人たちが登場します。

サーカスこそ我が人生と胸をはって言える。とても素敵です。

しかし、彼らにも失敗を恐れたり、悲しい過去の記憶があります。ステージからは決して見えないものが、この本には描かれているのです。

少年の成長

この物語は一人の少年がサーカスを通して成長していく物語です。

自身の病気、両親の離婚という困難を抱えながらも、グランマから守られながら生きてきた少年は、自らの意思でサーカスに入団し、自分の生き方をみつけます。

病気の治療によって10歳の身体から成長することのない少年がサーカスで働くこと考え、サーカスに生きる覚悟を決めるまで、その心の動きと成長を見守ることで、私の心にも成長があったと思っています。

物語を読むこと

私は物語を読むことが好きです。娯楽として本を読む習慣のない夫にしてみれば「架空の話を読んでなにかいいことあるの?」と不思議らしいのですが、

私は、物語を読むことに意味はある、と思っています。

体験できないことを体験できる

もはや中年にまで成長した私が今からサーカスに入団することはできません。しかし!物語を読むことで、サーカスに生きる人と生活を共にし、その情熱を感じることはできます。

私のようにサーカスに入団することが難しい、でもサーカスを知りたい人は、ぜひ、この物語を読んでみてください。私のオススメ本です。


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