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足元の宇宙
体長5ミリほど。細長く幅がほとんどないから吹けば飛ぶくらいに小さい。
彼の名は、ムネアカチビナカボソタマムシという。
胸赤ちび中細玉虫である。全部カタカナで書くとよくわからないが、こうして書くとわかる。
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タマムシというと色彩鮮やかなあのヤマトタマムシばかりが脚光を浴びるが、じつはこうした極小のタマムシ類というのが結構いる。こいつなどはわりかし美しい部類に入るが、なかにはほとんど真っ黒でこれがタマムシなのかと思うようなのもいる。分類は難しいものである。
小さなタマムシたちは実は探すとたくさんいるのであるが、大抵はみんな探さないので見つからずに生きている。
いつも通り過ぎてしまうようなところをしゃがんで眺めていると、無数の虫たちが蠢いているのが見えるだろう。アリやダンゴムシは定番だが、それよりもずっと小さな虫たちがたくさんいるのだ。
ああここにもちいさな宇宙があるなあ、とぼくは思う。
それでぼくは映画MEN IN BLACKを思い出す。
猫の首輪につけたビー玉みたいな飾りを取り返しに宇宙人がやってくる。24時間以内に返さなかったら地球を木っ端微塵にすると脅してきた。実はそのビー玉みたいなのが宇宙そのものなのであった。そうしたミクロの世界から今度は人間の世界がいかに小さなものであるかを思い知らされるシーンが来る。
主人公のJとともにぼくもそのスケールの移動感に圧倒されたのをよく覚えている。MEN IN BLACKも一作目は傑作だった。
![](https://assets.st-note.com/img/1719367200744-4PyId6eYox.jpg?width=800)
さて、ムネアカチビナカボソタマムシをよく見ると、なかなか大きくていかつい目をしており、なにかに似ていると思ったらメフィラスだった。
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