2024年1月の日記
1月1日
抗原検査のち母復活。ニューイヤー駅伝を観ながら焼いた餅を食べ、車で買い物に出る。橋の上で信号待ちをしている途中に地震が来た。かなり体が上下に揺れ、あれ今日こんなに風強いっけ、揺れすぎなどと言い、揺れが落ち着いてからネットで調べて、風ではなく地震だったことを知る。最低限の買い物を済ませ、帰ってNHKを付けると避難を呼びかける放送になっていて、SNSをスクロールしながら呆然と揺れの映像を観続けることしかできなかった。夜が更けていくほどに不安とやるせなさに押しつぶされそうになる。
1月2日
仕事始。地震のことがずっと頭を離れなかった。仕事が落ち着き箱根の5区を少し観て、また仕事をして、帰ろうとした時に飛行機事故。しばらく壁に寄りかかりながらテレビの映像を見て立ち尽くすことしかできなかった。被害の全貌も事故の原因もわからないまま、消火活動も虚しくだんだんと燃え広がる炎が恐ろしかった。乗客全員無事、の情報が聞こえてやっと体を動かせた。
1月3日
箱根駅伝復路。ゴールの瞬間とシード権確定の瞬間は、チームがどこであれ無条件に涙ぐんでしまう。東京から箱根までを走って往復するなんて大会が100回も続いていること、その記念すべき100回大会をリアルタイムで目撃できたことが誇らしい。
1月4日
年末年始ずっと取り組んでいた仕事が終わった。出来はひとまず置いておいて、無事期限内に終わらせたことに意味があると思いたい。
1月5日
1月6日
1月7日
「台湾のお土産のよく分からないケーキ、食べる?」と一切れお裾分けしてもらった。よくわからないケーキって何だよ、と思い一口かじったら、本当に何のケーキかよく分からなかった。甘ったるい土台に胡麻が沢山まぶされていた。
1月8日
ずっと取り組んでいた仕事を客観的な視点でみる。完成したと思った時には気づかなかった粗が分かる。こうして完成したと思ったら反省してをずっと繰り返していくのだろうな、と考えながらメモをとる。
1月9日
ノートパソコンを挟んで、今期ドラマのことワイワイ話した。仕事のことを一旦忘れて、この俳優が良いだのこのドラマの原作漫画読んだだの語らう時間は、一気に学生時代のお昼休みに戻れた気がした。
1月10日
羊文学のmore than wordsが歩くリズムにぴったり合うことを発見。
1月11日
数年前から憧れていた指輪を購入し、きょう届いた。早速つけて、何度も見つめたり手のひらで包んだりして、そのまま昼寝。
1月12日
おおきな巻き寿司を切り分けて、職場の皆さんにおすそわけ。そのあとドーナツを買ってきてくれた人がいて、親戚の集まりのようだった。
1月13日
一杯引っ掛けて帰ろうか、と誘われて、しっかり三杯飲んだ。今年初めての外飲み。チーズが好き、という話をしたら具体的な品種をさらに尋ねられ、咄嗟にベビーチーズと答えてしまった。
1月14日
King Gnuのパーカーを着たパンチパーマのおばあちゃんを見かけた。子どもからか、孫からか、はたまたメディアからか、どこからKing Gnuを知ったのか、と想像した。いま私は自分より上の世代の音楽を聞くことが多いが、おばあちゃんになって、若い世代の音楽を追いかけることができるだろうか。背中に派手なイラストの入った黒いパーカーを着て、混雑する駅をしゃんと歩くおばあちゃんがとても眩しく見えた。
1月15日
久しぶりに1日家から出なくていい日。本当は観たい映画も展示もあるけれど、ここで休んでおかないとダメになる気がしたのでグッと堪える。マヂカルラブリーno寄席を観たり、すこし家事と掃除と仕事をしたり、のんびり過ごした。
1月16日
右側の歯が痛い。ランチパックを噛むだけで激痛。原因はきっと歯の遣いすぎ。この1週間くらい、左側の舌の裏にずっと口内炎ができていて、それを庇うように右側で食べていた。一昨日と昨日、たらふく食べたホッキ貝でトドメを刺した気がする。
昼過ぎ、仕事がひと段落したタイミングで歯医者に電話。今日夕方に空きがあると言われ、急いで片付けて向かう。
口内炎ができていたこともホッキ貝を沢山食べたことも歯医者さんに話し、レントゲンを撮ってもらう。幸い異常はなかったものの、別のところに虫歯が見つかり、キュインキュインと歯を治してもらった。次回の予約をして帰宅。
1月17日
観に行った展示の一角に「松ぼっくり ご自由にどうぞ」というコーナーがあり、それだけでこの展示に足を運んで良かったと思えた。
1月18日
人生で初めて銀杏BOYZのライブに行く日で、朝からずっとそわそわ。思い入れのあるハコで、ずっと観たいと思っていた銀杏を弾き語りで観れるなんて。コロナで行く予定だったライブが飛び、振替公演は参加できず、もう縁がないか、と諦めかけていたけど、諦めないでよかった。機会がまた巡ってきてくれてよかった。
銀杏を聴くようになったのは大学に入ってからなので、人より聴き始めは遅いと思う。それでも、自分の中で大切な曲が沢山ある。どれがライブで聴けるだろうと、Apple Musicで新旧色んな銀杏を聴きながら退勤し、日記を書いている。
思わず拳を突き上げたくなるような、頭をぶんぶん振りたくなるような、心臓をてのひらでぎゅうっと掴まれるような、そんな瞬間が銀杏の曲を聴いていると、ある。ライブどんな感じなんだろう、生で聴くとどんな感じなんだろう、とドキドキする。
銀杏BOYZのライブを見た。ぼんやりとした照明の中ふらっと峯田が現れて、そのまま歌い出した時の衝撃と鳥肌。ラジオや映像で聴いてきた少し早口の山形弁と、聴き続けてきた曲たち。それに合わせて峯田に負けじと歌う観客。愛おしい時間だった。ライブに行く醍醐味を全て体現してくれた、本当に幸せな時間だった。もっと大きな会場で、そしてバンドセットでも観たい。新しい目標ができて嬉しい。
1月19日
焼き鳥が美味しいところが居酒屋の中で1番と思っていたが、寿司が美味しい居酒屋も良い。創作メニューも多くて良い。マヨネーズがたっぷりかかった炙りサーモン、あと3つくらい食べたかった。
1月20日
なーんにもできないね、しんどいね、低気圧だね、と母と言い合いながら1日ゆっくり過ごす。録画していた大河ドラマを見始めた。
1月21日
後輩が朝マックをテイクアウトして出勤してるのが羨ましくて、背後からガン見する。
1月22日
しっかり朝寝坊して朝マックを逃す。明日で終わってしまうメニュー、食べに行きたかったのに…。
諦めて読みかけの「52ヘルツのクジラたち」を手に取ると、続きが気になりすぎて一気に読み終えてしまった。小説を100ページ以上一気読みするなんて数年ぶりだった気がする。それくらい展開に目が離せなくなった。
夜、母が早く帰ってきたので一緒に「笑いのカイブツ」を観に行った。自分の仕事と重ねて観てしまう場面が多かった。こんなに考えながら、でも没入しながら観られる作品も珍しい。頭が仕事モードになっていたため、観終わってからすれ違った映画館のスタッフの方に「お疲れ様です」と無意識で声をかけてしまい、すれ違ってからハッとした。
1月23日
今年初めての回るお寿司。みんなで仲良くハマチと寒ブリを食べる。
夜、あまりの寒さに首を縮めながら自転車を漕いでいると、学生服を着た男の子がアメリカンドッグに齧り付きながら歩いて来た。羨ましさの象徴。
1月24日
大寒波到来。駅ですれ違う人たちがオレンジ色のキャップをしたペットボトルを手にしていて、たまらず自販機でホットコーヒーを買う。今日に限って手前の駅で降りて買い物する用事があったため、いつもより一駅分多く歩く。ビル風が襲いかかってくるように吹きつけ、顔が冷えていくが、歩いていくうちに体の芯が温まってくる。でもやっぱり寒くて、お昼は鍋焼きうどんにした。
1月25日
ジョッキじゃなくて薄いグラスにビールが入っているタイプの焼き鳥屋さんでごはん。きめ細やかなビールの泡がクリームみたいで、吸い込むようにして飲んだ。ビールばかり飲んでいるのがなんだか肩身狭くて恥ずかしい時もあるけど、今日は飲みっぷりが気持ちいいと言われて嬉しい日。
1月26日
歯医者に行く。いつも適切なうがいの長さと回数が分からない。前はクリーニング前のビフォーアフターをモニターで見せてもらえたけど、今回はなかった。
1月27日
うどん屋さんで木の葉丼を食べる。木の葉丼と親子丼が合体したみたいな料理が食べたい。
仕事終わりに最寄駅近くの本屋に行く。明日までのクーポン券があり、思い切って6冊買った。ここ最近エッセイや短編ばかり読んでいたけど、先日一気に小説を読むことに成功し、自信がついたのか迷わず小説に手が伸びた。
1月28日
久しぶりにラジオから星野源の恋を聴く。職場で、学生時代の思い出の曲だと話したら、そんなに前の曲だったっけと驚かれた。昭和歌謡や平成初期の曲をリアルタイムで聴いた世代にとっては最近の曲かもしれないが、恋は私の中ではもう懐かしい曲になりつつある。でも変わらず大好きな曲。
1月29日
アニメを1本、ドラマを2本、さらに本も読み進められて良い休日。夕方、またショッキングなニュースを聞いてしばらく動けなくなる。やり場のない虚しさと無力感。お腹を満たし体を温めてやり過ごす。
1月30日
30分ほど赤子を抱えて過ごす。ちいさな手で必死に自分の足や、私の指や髪を掴もうとしていた。赤子の動きに周りの大人が全員注目する。通り過ぎる人みんなが微笑んだりあやしたりしているのを赤子の頭越しに見ていると、私まで赤子になった気持ちになる。
1月31日
嬉しい言葉を沢山かけてもらえた日。言葉全てに恩師からの手紙のような温かみがあった。