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『無視』って自分を守る盾のようなものか

結婚して妻になった友達たちと、夫婦げんかについて話したときのこと。
夫にイライラしたときどうするか、二つの対処方法に分かれました。
気持ちを伝えず無視する派と、イライラを直接ぶつける無視しない派。

私は前者の無視する派です。
怒りの気持ちが湧き出すと話したくなくなって、距離を取りたくなる。
物理的な距離が取れればいいのですが、取れない場合に無視してしまいます。

後者の無視しない派の意見は、その場で怒っている原因を伝えないと気が済まない。
いつまでも怒りの感情を引きずりたくないから、だそうです。

無視しない派の意見も、納得できます。でも自分はなぜ怒りを伝えずに「無視」してしまうのか。
自分なりに調べてみると、ヒントになりそうな内容があったので共有します。

受動的攻撃性

「受動的攻撃性」とは、本人が感じている「怒り」「不平不満」などに代表される否定的な感情を相手にぶつけず、消極的かつ否定的な態度・行動を取ることで、相手を攻撃しようとする心理。

https://www.earthship-c.com/motivation/passive-aggressive/
アースシップ・コンサルティング』より

こちらのサイトはわかりやすいので、一度読んでみてください。
今まで無意識に無視という行動に出ていましたが、それには理由があったのです。

具体的な「受動的攻撃性」行動の種類

・無視
・怠ける・遅らせる…意図的に遅延させて攻撃
・抑うつ状態…気分的に落ち込んだ状態になることで攻撃

「受動的攻撃性」=自分を守ろうとする心の仕組み

怒りや不満をぶつけることができないときに発動する、自分を守ろうとする心の仕組みです。「防衛機制」の一つです。

「防衛機制」には、「抑圧」「否認」「退行」「逃避」など、たくさんの種類があります。
この「防衛機制」のうちの「退行」と「逃避」が組み合わさり、「受動的攻撃性」が発揮されると考えられます。

・防衛機制の「退行」…赤ちゃん返り。思い通りにいかないときに、大人げない行動をとること。
・防衛機制の「逃避」…現実から逃げること。不登校の子供が体調不良を訴えるなど。

「受動的攻撃性」の誘発材料①感情が表現できない

①感情が表現できない時、しにくい人

「受動的攻撃性」は、「不平不満」「怒り」を表現できないところが始まるそうです。
私はこれに該当します。
自分の考えと違うことをいう相手に、はっきり自分の意見を言えない。
その場で伝えないから消化不良になって、相手に対して負の感情を抱くようになります。
相手を必要以上に気遣う必要はないのに、「いい人」「都合がいい人」を演じてしまうといったところでしょうか。

②意見が言えない環境、言えない人

押さえつけて育てる子育て、親の言うことが絶対だという風潮。
これが意見が言えない環境の例です。
日ごろからこの環境の中にいると、怒りや不満の感情を出すところが無くなり、無視や気分の落ち込みとして表現します。

「受動的攻撃性」の行動をしないために

自分がしている「無視」が「受動的攻撃性」という名前がある行動だったことに驚きました。
無視しているのは自分の心の防御機能が働いていたから。
事実、自分が無視した瞬間を振り返ると当たっていると思います。
「無視」する場面は心に大波が来ているときなので、落ち着いて分析する余裕なんてありません。
でも、その時の自分の心の中では『怒りを言葉で伝えられない→でも伝えたい』というもどかしい気持ちがあり、それを「無視」で行動表現していると考えたらストンと落ちました。
言われて初めて怒りの瞬間の自分と向き合った気がします。

もちろん「無視」したくてしているわけではありません。
相手に不快感を与えていることも自覚しています。
できることならやめたいけれど、その場面では衝動的に「無視」してしまうのです。
どうすれば「無視」せずにいられるのか、検索しましたが直接的な文献とはまだ出会えていません。

しかし、心の不快感を表に出せない自分に原因があるとわかったことは大きいです。感情を伝える訓練をしたいと思いました。
生活の中で、少しずつイライラを相手に伝えるところから始めています。
「伝える」と一言で言っても難しいので、誤解を招いても関係性が壊れにくいない(であろう)夫との時に練習しています。


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