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貧困妄想

私は搾取子として育てられた。

そのせいか、少しの贅沢をすることにさえも罪悪感を感じてしまう。
贅沢に対してだけならまだ良いのだが、必要な物を買う時にも金額が大きいと「私なんかのためにこんなに大金を使ってしまった」と罪悪感を抱いてしまう。


正直な話、私と夫には子供もおらず生活は裕福である。
金銭的余裕が充分にあるのに、何故かお金を使うことに罪悪感があるのだ。


うつ病の症状の中に「貧困妄想」というものがあるが、これが一番近いのかもしれない。

貧困妄想とは、実際はお金が充分にあるのに「このままでは破産してしまうのではないか」「生活が立ち行かなくなるのではないか」と不安になってしまう妄想のことである。


夫も過酷な家庭環境で育ったが、罪悪感など微塵も抱かず贅沢をするので生まれ持った気質もあるのかもしれない。


躁状態の時は、貧困妄想も消える。
欲しい物はすぐに買う。
といっても、私には軽躁状態しかないので金額的には大したことはないし借金してまで物を買ったりはしないが。


「普段から軽躁状態の時みたいだったらもっと楽に生きられるのに」
何度思ったことだろう。


私はこれからの人生、もっと遠慮しないようにする練習をしないといけないのかもしれない。

夫のように自分を一番の中心として考えて、もっと自分の気持ちを大切にしないといけない。
楽天的な性格の夫からはとても学ぶことが多い。

変に遠慮し過ぎて空回りするよりは、素直に欲しい物は欲しいと言える方が何倍も良いのだ。


「遠慮をしないようにする」
長年かけて形成されてきたパーソナリティを変えるのは長い旅路となるだろうが、親から無理矢理着せられた「良い子」の着ぐるみを脱ぎ捨てて、もう少し自由奔放に振る舞えるようになりたい。

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