音楽ニュース:べートーヴェン生誕250年記念行事の期間延長、Line Riders の≪運命≫

今年2020年はルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン生誕250年です。

生誕地のドイツ、ボンでは昨年から生誕250年を記念してさまざまな行事が行われています。これは、もともと今年の誕生日(洗礼日)12月17日で終了する予定でした。
しかし新型コロナ・ウィルス感染拡大の閉鎖により中断したため、期間を約1年延長し、2021年9月まで開催することになりました。

ベートーヴェン生誕250年を記念してオペラやコンサート、関連行事がたくさん行われますが、これをまとめているのは『BTHVN2020』という特別組織です。
https://www.bthvn2020.de/

旧西ドイツの首都だったボンには以前から主だった音楽関連組織があります。

◎ボン市立劇場(オペラ劇場)
https://www.theater-bonn.de/de/

◎ボン・ベートーヴェン・オーケストラ(オペラ劇場のピットに入ります)
https://www.Beethoven-orchester.de/

◎ベートーヴェンフェスト・ボン
https://www.beethovenfest.de/

◎ベートーヴェン生家
https://www.beethoven.de/


ボンのオペラ劇場の歴史は17世紀に遡ります。現在はライン河畔に立つ、座席数900のこじんまりとした劇場です。

ベートーヴェンはオペラをひとつしか作曲していません。その唯一のオペラ≪フィデリオ≫の新制作プレミエは今年1月1日でした。これは多くのメディアにもとりあげられ、また記念年の開幕とあり、全公演売り切れでした。
演出は現トルコ政権の犠牲者が語り議論する中に《フィデリオ》を挿入するもので、たいへん政治的でした。追加公演も決まっていたのですが、その後半は新型コロナ・ウィルス感染拡大を受け、中止となってしまいました。

『ベートーヴェンフェスト・ボン』は毎年9月に約1か月間開催されます。
第一回は1845年、ベートーヴェン生誕75年を記念して開催されました。これにはプロイセン国王フリートリヒ・ヴィルヘルム4世、英国女王ヴィクトリア、アレクサンダー・フォン・フンボルト、エクトール・ベルリオーズなどが出席しました。
指揮台には当時の大スター、フランツ・リスト、ルイ・シュポァが立っています。
ちなみに、同フェスティヴァルの現支配人ニケ・ワーグナーはリストの玄孫、かつリヒャルト・ワーグナーのひ孫です(リストの娘コジマがリヒャルトの妻)。

ベートーヴェンの生家はボン市中心部にあります。2019年12月17日、改修が終わったベートーヴェン生家が美術館など関連施設と共に再開しました。
生家の斜め向かいに新規完成したショップにはベートーヴェンに関する書籍など1000冊以上を備え、コーヒー・ショップもある明るい空間です。
また隣接する室内楽専門ホールには世界的な音楽家も登場し、素晴らしいコンサートが開かれています。

さて、以下におもしろい動画をご紹介します。『Line Riders』シリーズは様々な曲があり、もうご存知の方も多いかと思います。
ベートーヴェン作曲、交響曲第5番《運命》の第一楽章です。

https://www.youtube.com/watch?v=vcBn04IyELc

あるドイツ人有名指揮者にこの動画を送ったら、「私の免許証でこのドライヴができるかどうか、わからない」という返事が来ました。







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