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派遣社員が、会社から60万円を取り返したお話1

 とある地方都市〇×市で、市広報誌の編集員として勤めていたときのお話です。

 地元企業の子会社にて派遣社員として雇用され、その〇×市役所に派遣されて広報〇×を編集する、という形態で働いていました。
 2度の育児休業をはさみ、かれこれ10年以上も同じ職場に勤めていたのですが、ヒョンなことから派遣会社と大ゲンカ(?)になりまして・・・という顛末です。
 あまり愉快なお話ではないので、書いちゃって忘れよう!と思います。
 同じような境遇の方がもしいれば、役に立てばいいなあ、という願いも込めて。

☆はじまりは、2022年度の契約更新

 2022年3月。次年度に向けての契約書を交わすところから、このお話はスタートします。
 契約書類のひとつ、A4判1枚の「就業条件明示書」に、昨年度にはなかった文言を見つけました。

 「協定対象派遣労働者か否か=協定対象派遣労働者に限定する」。

 協定って何? 対象なの? 何の?

 なんだろうコレ?と素朴に疑問に思い、契約締結のサインのときに派遣会社の担当社員Aさんに確認したところ。

 「・・・。これね。知りたいですか?」

 と、ちょっと意味深な回答。
 契約のことなので、そりゃ知りたいですけども、と答えたところ、Aさんは、ふむ~と一瞬考えて、

 「じゃ、文書があるので、今度お渡ししましょうか?」とのこと。

 ハイ、それでOKです、よろしくお願いします☆と答えて、その日は例年通りあっさり契約終了しました。

☆「労働者派遣法第30条の4第1項の規定に基づく労使協定」を渡される

 後日、Aさんが職場にやってきて、約束していた「文書」を渡してくれました。

 てっきり、「協定対象派遣労働者」という文言に関する用語解説のプリントアウトだろう、と思っていたのですが、渡されたのは、「労働者派遣法第30条の4第1項の規定に基づく労使協定」という、ちょっとものものしい文書でした。

 え? なんなのコイツ?と面食らっていると、Aさんが補足説明で、

 「その文中に出てくる『別表1』なんですけど、ちょっと膨大な量なので、今日は持ってきてないです。もし、ご覧になりたければ、また後日」とのこと。

 そうなんですね、了解ッスと、とりあえず答えておくと、

 「僕ね、今年度末で退職するんですよ」と、Aさんからいきなりの告白。

 え!?そうなんですか!? 今年度末って、来週じゃないですかー!と、その場はすっかりその話題になりました。

 *  *  *  *  *

 ちなみにですが、この『別表1』こそが、このドタバタ劇のキーアイテムとなるのですが、この時点で、ワタシは何も知らなかったのでした。

 「労働者派遣法第30条の4第1項の規定に基づく労使協定」。
 超重要でした。

 2につづく。


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