沖縄出店で得たもの

ソラノイロにしかできないラーメンを提供する
体制、基盤が沖縄出店で見えた!


2月1日、僕たちは沖縄那覇の国際通り・沖縄元祖ラーメン横丁に「ソラノイロOKINAWA」をオープンさせました。そして、宮崎千尋プロデュースの「島豚ヌードルズ」も同じフロアでスタートしています。

フードコート形態は会社として初めてのチャレンジですが、本州以外の遠隔地への出店も発です。そして、プロデュースではありながら2店舗同時のオープンというのも今までにないことでした。

僕が沖縄で研修、開店準備に携わったのは開店前の2週間弱ぐらい。もちろん前段階の打ち合わせ、体制の詰めが必要ですが、10日もいただければパッケージとして新店舗の開店準備ができる手応えもあります。沖縄の2店も始動から1か月、定期的にいわゆるQSC――味、サービス、掃除の基準がしっかりしているか。在庫管理、発注ができているかを定期的にチェックしに行ければ、安定して進められる感触はありますね。

振り返ってみると、なかなか大変ではありましたが、楽しく進められたし、得たものも大きかったと思います。この一連のプロデュースで学んだのは次の2つ。

1. いい仕組みづくりができたこと
2. 「食サ分離」の可能性が見えたこと

まず、今回は「仕組みづくり」について書いてみたいと思います。ソラノイロはこれまでもレシピ、マニュアル、研修の流れを体系化する試みを進めてきました。店舗が増えてきたというのもありますし、店主じゃないと分からない、店主がいないと何もオペレーションができない……そんな属人的なものをできるだけなくしていこう、という考えからです。

今回は遠隔地での出店ということもあり、「研修フロー」「レシピ」「オペレーションマニュアル」に力を入れ、しっかりとまとめることができました。

これにはどんな意味があるか? この仕組み・マニュアルを企業に提供することで、「ソラノイロクオリティ」の店舗が作れるということです。経験を積んだ社員じゃなくても、一定以上のスタッフ研修ができる仕組みをテキスト化しましたし、ラーメン作り・盛り付けも定数化・定量化して仕組み化することができているからです。

食材の原価率、僕たちとネットワークがある仕入れ業者もリスト化し。ソラノイロの質を担保するサプライチェーンが提供できます。食材だけではなく、ソラノイロの店で使っている有田焼の丼も使うことができる。これらがあるから、僕たちと組むメリット、プロデュースする価値を提示できるのです。

ソラノイロの店舗づくりに魅力を感じてくださる企業、プロデュースの依頼に、自信を持って応えられる。そんな土台ができました。

ラーメンにおいて重要な味づくりについては、キモになるタレをつくば製麺にOEMでオーダー。このタレの品質がしっかりしているので、現場で指導し、マニュアルを用意した厨房の仕込み、つまりスープと香味油作りは丁寧に守ってもらえば、ブレることもないでしょう。

この確固たる味作り、サービス提供の基盤があれば、企業とのコラボ、プロデュース店の広がりにも期待が持てます。つまり、ソラノイロのラーメンを、今まで以上に幅広い人たちに届けられるということです。

僕たちが大事にしてきたのは「ラーメンで表現をしていく」ということ。売り上げ、店舗数、利益率も確かに大事です。だけど、それが最優先じゃない。「なぜラーメン作りをやっているの?」と問われたら、ソラノイロにしかでいないこと、面白いこと、楽しいことをしていきたいから――そんな風に即答できるチームでありたい。そう思っています。

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