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退職日が二転三転 退職エントリ③

夫の実家自営での勤務を辞めることにした記録です。

「あれの都合があるから、五月末までは勤めてもらわにゃどうしようもならんわな」

あれの都合、とは私の保有資格を使うことで会社に良い影響がある例年の業務のこと。今は三月で、退職は構わないが五月のそれまで在籍するのがあんたの義務でそれくらいするのは当たり前のことだ、ということだった。

それまでするのが当然、ではなくて。自分たちの都合で悪いけど今年まで使わせてもらいたいから五月末までの在籍でいいだろうか、となぜ言えない。

舅が帰り際の私に冒頭のような声かけをしてきたとき、姑の方を見てみたら彼女は唇をかみしめて自分の机上に目線を落とし、それでも舅の言葉に反応したいのか細かく何度も細かくうなずいていた。

ああ、私この人のこういう所が大嫌いだったんだな。自分では何も言わない、できないくせに要求だけは通そうとするところ。黙っていても自分の要求が通るだろうことをなぜか確信しているところ。

でも、もうそれもおさらば。解放感の方が勝っている私は、ああいいですよ、ではそういうことで、と返事をして帰宅した。

翌日、三月末で提出していた退職届を五月末に修正して姑に再提出。私に優しい言葉をかけたら口でも腐るのだろうか、すまないわねの一言もなく無言のまま。

そして新しい一日が始まり、五月末までってなかなか長いな、とうんざりしつつ業務にあたる。



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