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【一般質問シリーズ】デビューしました

みなさん、おはこんばんちは。
無会派「グリーンな国分寺」の鈴木ちひろです。

国分寺市議会の「定例会」が今日(6月7日〜7月3日)で終わりました。
年に4回ある定例会では、本会議(一般質問)や、常任委員会、特別委員会などが行われます。

そのなかでも、今回は「一般質問」について取り上げます。
一般質問は、市政全般に関して、行政になんでも質問することができます。議員にとっては、いちばん大きな仕事のひとつと言えます。

初めての定例会

右も左もわからないことだらけでしたが、選挙を通して聞いてきたまちのひとの意見を「一般質問」として取り上げました。

強く意識したのは、「市民目線」と「地域主権」。
質問の内容は大きく分けて4つ。以下の通りです。

① 積極的な気候危機対策でゼロカーボンシティの実現へ

② 有機フッ素化合物(PFAS)による地下水汚汚染

③ 当事者の声を聞いたあたたかい中学校給食の実現に向けて

④ 出入国管理及び難民認定法と地域の人権平和政策

気候危機のこと、地下水汚染のこと、中学校給食のこと、そして入管法のことなど、4つはすべて「いのち」や「権利」の課題であると認識しています。どれも私が長期的な視野を持って取り組んでいきたいものです。


積極的な気候危機対策でゼロカーボンシティの実現へ

地球温暖化、環境問題、気候変動など、さまざまな呼び方がありますが、私たちZ世代にとってもっとも身近な「気候危機」という呼び方をしました。私も含め、若い世代の8割が将来不安を抱えている原因の一つが、この「気候危機」であり、「気候不安症」といって、世界各地の気候危機の悲惨な現状や近い将来のことを考えると、うつ病のように不安な状態になってしまう若者が多くいること、そういった将来不安のある当事者の若者が、国や企業への働きかけだけではなく、一番身近な行政、自分が住んでいるまちから、この問題に取り組んでいこうという機運が世界中で出てきていることなども紹介しました。

❶2030 年のCO2削減目標値を60%に

❷電力のパワーシフト、公共施設のLED化

❸気候危機対策の「見える化」を

❹無作為抽出の「気候市民会議」の開催

などに関して質問しました。

気候変動が危機的な状況にあることは、近年の自然災害や温暖化の影響で、だれでも強く実感しているところだと思います。
自然災害、水や食糧危機、農林水産業への打撃など、同時多発する気候変動の災難は、誰にも等しく降りかかるわけではありません。
社会的弱者と言われるマイノリティの方々、そして未来世代の暮らしと社会が、深刻な打撃を受けます。
そして、彼らは気候変動を引き起こす温室効果ガス排出は少なく、将来世代に、今の気候危機の責任はありません。

だからこそ、国の対策を待つだけではなく、地方自治体が危機感を持って、野心的に、積極的に気候危機に取り組んでいかなければなりません。
また、ゼロカーボンシティ国分寺市の目標達成のためには担当所管だけではなく全庁横断的に取り組んでいくことが大切です。全ての事業はどれだけ環境負荷を減らせるのかを踏まえて取り組んでほしいです。

有機フッ素化合物(PFAS)による地下水汚染

全国的にも大問題のPFAS(ピーファス)。
有機フッ素化合物の総称で、多摩地域を中心に地下水が汚染されていることが明らかになりました。市ができる対策を急いでほしいという、市民の切実な声を代弁しました。

❶地下水汚染の現状と、これまでの市の対応

❷希望者へ無料の血液検査と健康調査を

❸水道水と土壌の独自検査を

❹都や国との連携で早期解決を

などに関して質問しました。

「夏の専門家会議が終わったら、市の対応を検討する」「市として水道水は安全だ」という答弁が多かったことは、とても残念でした。

私がこれまでお話ししてきた市民のみなさん、小さいお子さんがいる保護者の方で、PFAS問題が心配だから市外への引っ越しを考えているとか、これまで環境問題を考えてきたけれど、やむをえずお金もない中、ペットボトルの水を買い始めたという方も多くいらっしゃいます。
また、ご高齢の方からよく聞くのは、「自分はもう良いけれど、孫たちやこれから生まれてくる赤ちゃんへの影響が心配だ」との声です。
国分寺市民と行政がこれまで湧水や地下水を大切に守ってきた歴史があるからこそ、誰しもが、PFAS汚染問題にショックを受けていると思います。

しかし、国分寺市が全国で最も汚染が深刻な地域であり、被害者であるからこそ、都や国の動きを待つより、いますぐにでも市が先行して血液検査や健康被害調査に取り組んでいかなければならないと思いますし、多摩地域が連携して国や都に声を上げていくのにも、率先して行っていただきたいです。

水はだれにとっても生存につながる公共財、いわばコモンズです。もう一度、市民が安全な地下水を飲めるように、長期的な課題になるかと思いますが、早期解決に向けて行政と市民と一緒に取り組んでいきたいと思います。

7月2日に国分寺でも市民の会が発足しました

当事者の声を聞いたあたたかい中学校給食の実現に向けて


国分寺市では都内でも珍しく、冷たい中学校給食を提供しています。日野市の弁当工場で作り、衛生上、一度冷まさなければなりません。当事者の中学生とその保護者は、改善を求めて声をあげていますが、なかなか行政は動いてきませんでした。
選挙の前からPFAS問題に次いで、この課題についてさまざまな声を聞いてきました。

❶ 学校給食における「食育」の指針をつくる

❷自校方式・親子方式の段階的導入を

などに関して質問しました。

食育活動や試食会はすでに実施しており、方式の変更についてもハードルが高いという、消極的な回答でした。

市は、「食育の指針」をちゃんと作って、それに沿った給食方式を考えるべきだと思います。
また、「当事者の声をきいてほしい」という点で大切なのは、私がお話を聞いてきただけでも、声をいただくのは、中学生やその保護者の方々だけではないというところです。小学生やその保護者や、お子さんが中学を卒業して、もう大人になったけれども、ずっと活動を続けている方もいるし、お孫さんが中学生という年配の方もいます。

先日は多摩地域で冷たい中学校給食を提供している3市(東久留米、東村山、国分寺)の市民グループの会合があり、この教育格差の問題を解消していこうという動きが出てきています。
そういったたくさんの市民の方々が、本気で国分寺の食育と中学校給食の改善をのぞんで、声を上げ続けています。
決して、今の中学生と保護者の方だけが関係している問題ではなく、未来の中学生と過去、中学生だった方、その保護者の方々が取り組んでおり、地域の重要課題として行政にも再認識していただきたいと思います。

入管法と地域の人権平和政策

入管法「改悪」が国会での十分な審議がないまま、強行採決となってしまいました。
国の問題ではなく、私たちが暮らしているまちの隣人に関する人権問題です。市には、より一層、人権政策に力を入れてほしいと考え、入管法「改悪」に関する質問をすることにしました。


❶入管法「改悪」問題を受けて、市の認識は

❷すべての市民に公共サービスを

などに関して質問しました。

在留資格がない市民の情報は、仮放免の方のみ把握していること、また、コロナワクチン接種や、無料低額診療事業などは、在留資格がなくても受けられるということを確認することができました。
また、今回は時間がなくて質問できませんでしたが、在留資格のない子どもでも、教育を受ける権利があるということも、市に確認しました。

当事者の方が市役所へ相談に来ることはこれまでなかったらしいのですが、今後相談があった場合、どのように対応していくのかの情報共有を徹底していただきたいと思います。
先日も仮放免中の方にお話を伺いましたが、市役所は、入管や警察と同じぐらい怖いそうです。どんなひとであっても、相談に来ること自体にハードルがあると思いますので、市役所をもっと安心して相談に来やすい場所にしていくことや、地域の日本語教室や国際協会など、市役所よりも身近な場所で、当事者の方が情報を受け取れるよう、連携していただきたいです。
もうひとつ大事なことは、もし相談に来られる方に在留資格がなかったとしても、通報義務よりも、行政サービスを受ける権利のほうが優先されることをこの場で強調したいと思います(入管法第62条第2項、厚生労働省)。その部分の周知、情報共有は、各部署で必要不可欠だと考えます。

入管問題・難民問題は他人事ではなく、わたしたちの隣人の問題であり、地域の問題だという認識をもっていかなければなりません。
市としては国のことに口出ししないスタンスだと思いますが、今回の法改正で影響を受ける人が国分寺にも住んでいます。想像力をもってきちんとこの問題に向き合っていただきたいです。
他の自治体では、議会として、国に意見書や声明を出しているところもありますし、自治体として難民問題、総じて人権問題にどうやって向き合うのか、自治体にできることはなんなのか、「多文化共生」という地域社会のあり方を引き続き考えていくべきです。

入管法について知りたい方はこちら

仲間たちと街宣。まちでの「見える化」を。


わからないことは全てが学び

国分寺市議会の一般質問は、市からの答弁を含めて、与えられた時間は1時間。
他の自治体では、議員の人数が多いため、10分や30分しか時間がないところもあるんだそうです。また、一般質問を「やるかどうか」も選べるとのことでしたが、国分寺市議会は毎回全員やるということも今回はじめて知ったことでした。

時間制限がある中で、できなかった質問も多々あり、また、今回は残念ながら諦めたトピックもありました。次回の一般質問まで待たなくても、市とのやりとりの中で要望していきたいと思います。

次の一般質問でも、議会報告会や、まちでの対話の中で、また市民の方からの声を聞いて、市へ届けていきたいと思っています。
今後もどうぞよろしくお願いいたします。

無会派(グリーンな国分寺)鈴木ちひろの一般質問はこちら

ぜひご覧ください!
市議会だよりも要チェック✨

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