一人ぼっちになる為のスタートライン
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入社式ーーーーー!!!!
街を歩くと、着慣れないスーツに身を纏い
真新しい社章を付けたフレッシュな新入生らしき方々が
どこか不安と期待を胸にキョロキョロしながら歩いている様子が見れました
東京は、すっかり冬の冷たさが戻ったような日中でしたが
初々しい季節が来たんだなぁと
心を少し暖かくしてくれたように思います
入社式といえば、人事部で新卒の採用担当をしていた私
採用担当として初めて迎えた入社式の、こんな思い出が蘇りました
当時の会社は、毎年入社式を会社の近くにあるホールを借りて行いました
入社式の内容は人事部内で企画し、社長に承認をもらう...という流れ(大枠は例年変わりませんが)
そんな中で部長が社長に企画を持っていった際に出た指示が
「あいつに司会進行と新入社員紹介をやらせろ」
あいつ←私
「どっひゃーーーーーー」(リアクション古め)
です
入社式は、社長以下本社周りにいるほとんどの社員(800名くらい?)が参加
新入社員は100名前後
いやいや、大役すぎるでしょ...
「とりあえず言われたのでやるしかない」
そう思って一生懸命何度も何度も何度も何度も練習して、当日を迎えました
入社式当日
社長と役員に挨拶に行くと、社長がおもむろにこうおっしゃいました
「お前が全員採用してきたんだろ?」
「はい」
「分かっとるな」(はい、強引)
ただこの言葉で、なぜ社長が決して司会や話が上手ではない、経験もあるわけでもない私を指名したのかがハッキリと分かりました
そして、心に決めました
彼らは、私なりに一生懸命向き合ってきた大切な仲間。今日は、”上手に話す”のではなく、彼らへのエールを込めよう。そして私らしく思いっきりやろう!
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緊張の中始まった入社式
プログラムは順調に進み、最後の新入社員紹介がやってきました
新入社員紹介とは、”壇上に並ぶ100名前後の新入社員の名前を呼び、
新入社員は大きな声で「はい!」と返事をする”というもの
そしてそのトキがついにきました!
私は深く深呼吸をしました
実はこの時、どうも私はなぜか一歩下がっていたようです...汗
後に同期の一人に、「なんで下がったんだ?ってビックリしたよ」と言われて気づく...笑笑
きっと、大きな声で呼びあげたかったので、マイクから離れたんでしょうね
(完全無意識 笑)
『それでは、新入社員をご紹介いたします。私が名前を呼び上げますので、新入社員の皆様は、大きな声で返事をしてください』
そこから100名
人数が人数なので、ゆっくりでもいけないし、あまり急いでも忙しない。
でも、”新入社員に私なりのエールを”
そして、100名の名前を一人一人呼び、一人一人のもう聞き慣れた声の返事を聞いている最中
今までの彼らとの出逢い、説明会、面接、合否を伝えた時や、食事会、研修会、内定式...何度も何度も全員の履歴書を見返して、四六時中彼らのことを考えて、死ぬ気で頑張って来た採用期間が走馬灯のように思い出されました
・・・入社式が終わった後
片付けをしていると、別の部署の部長さん始め数人が近づいてきて、こうおっしゃいました
『すごかったねー!声の大きさが(笑)でも、名前呼んでる時、なぜか泣きそうになったよ。一人一人のことをちゃんと想って呼んでるのが伝わってきたよ』
嬉しかったですね...
そして思いました
この入社式は、新入社員のスタートラインでもあり、私自身のスタートラインでもあったのだ、と。
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入社式に限らず、生きていると、たくさんのスタートラインに立ちます
色々なチャレンジがあります
でも、その時に、
いかに目の前のこと(人)に全力になれるか
いかに目の前のこと(人)から逃げないか
いかに自分ごととして捉えられるか
それが大切だと思いました
”一人ぼっちになる為のスタートライン”
一人でも、立ち向かえる強さ、逃げない強さ、そして、人を想う強さを、
これからも、大事にしたいなって思います
懐かしいなぁ...
きっとそれぞれの場所で、光り輝いていることでしょう
いつか、全員まとめて、同窓会だー!(断られたりして)
本日は、「魅了された...その言葉がぴったりの、美しい桜を観ました。本当はそのことを書きたかったけど、でも、世界観がまとまらず、日記にだけはしたくないと思ったので、今日は無理と諦めました。(諦めるなよ、とツッコまれそう)誰にでも書ける文章なら、私でなくていい。それが私のこだわり。それも、社長に学んだのかも知れませんね。」ってお話でした
学び:桜を観て泣く(夜だったからたぶん周りに気づかれてない。セーフ)
追伸:新入生の皆さん、おめでとうございます!そして、ガンバレー!
おしまい
chihiro
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