長女が手術!?その時私は切迫早産中!激しく動揺した時の話し①

画像1

【長女が手術!?その時私は切迫早産中!激しく動揺した話し①】

渡独して来て、長女が幼稚園に少しずつ慣れてきたかな?という頃、長女の手術が決まりました。私は手術を受けた事がないので手術は未知の世界。それをこどもが!?しかも、ここドイツで!?

余りにも突然の出来事に、私はかなり動揺しました。自分もその時は切迫早産中で、身体も心も重い状態でしたので尚更ショックだったのだと思います。『手術しなければならない身体に産んでしまってごめんね。』と自分を責め、病院から帰って来ると長女に隠れてこっそり1人で泣きました。妊娠中はナイーブなので普段なら泣かない様な事、動揺しない様な事でもいちいち深く心に刺さってしまうのでした。

画像5

【長女のお腹の異物】

ある日長女(当時6歳)と一緒にお風呂に入っていた時、長女のお腹にピンポン球のような物が入っているのか?お腹がぷっくり膨らんでいました。6歳の身体は小さいので、ピンポン球のような異物は大きく見えます。そんなものを初めて見た私は、内心ドキドキ。動揺していましたが、私が動揺している事が長女に分かったら長女を不安にさせてしまいます。なので平静を装いながら長女に「これ、なんだろうね。」と言いました。そして、私は恐る恐るそのピンポン球の様な異物を押してみました。するとピンポン球は引っ込んで元に戻りました!押したら引っ込むなんてびっくりしましたが、引っ込んだからとりあえず良かった。そう思いその日はそのまま寝かせました。

次の日もまた次の日もピンポン球のような異物はお腹に現れず、『あれは気のせいだったのかな?』とさえ思うようになりました。

けれどそれから数日後、また現れました。前回の様に押してみても今度は引っ込みません。痛みは無いと言うけれど、前回の様に押しても引っ込まないし、また現れるのもおかしい。何が起きているのだろう?と思いましたが、初めて見るものなので見当も付きませんでした。友人何人かに聞いてみても、みんなやはり「見たことが無い。」と言います。暫く様子を見て、治らなかったら病院に行こうと思いました。

それからというもの、そのピンポン球の様な異物は出てきたり引っ込んだりを繰り返しました。そして1ヶ月経っても治らなかったので、とうとうかかりつけの病院に行く事にしました。

画像7

【かかりつけの病院へ行く】

今までの経緯をお医者さんに話し、実際に異物を見せてもかかりつけのお医者さんは「大丈夫、何もないわよ。」と言いました。『いやいやいや、ピンポン球みたいなのがあります!押すと引っ込んだり、押しても引っ込まない時もあってとにかくこれはおかしいです。』と思ったので、それを伝えてみても「大丈夫。時期に治るから。」としか言ってくれませんでした。でもまぁ医者さんがそう言うのだから大丈夫なのかな?と思い、暫く様子を見る事にしました。時期に治るのならばそれに越したことはありません。

けれどその後、数日、1週間経ってもまだ治りません。時期に治るとお医者さんは言っていたのに、もう既に1ヶ月以上が経っています。さすがに私は心配になり、今度は念の為セカンドオピニオンをしようと思いました。行った事のない別の病院に行ってみる事にしたのです。

画像6

【セカンドオピニオンの為に別の病院へ行く】

ドイツの病院は原則、かかりつけ医でないと診てもらえません。けれど緊急の場合は、どこの病院でも緊急の患者を診ないとならないという法律がある為、緊急の場合ならどこでも診てもらえます。なので、かかりつけではない病院でしたが、予約無しで緊急として診てもらえるか打診してみました。すると、こどもなので診てもらえるとの事だったので早速診てもらいました。

けれど、前日まであったピンポン球の様な丸い異物は既に引っ込んでおり何もありません。見た目に何もおかしい所が無かったのです。なのでお医者さんは「気のせいだったんじゃない?」と言いました。けれどもう1ヶ月も出てきたり無くなったりしているし、どう考えても私はおかしいと思っていました。なので、これまでの経緯を全て話し、大丈夫だと言われてもやっぱり私はまだ納得出来ない旨を伝えると、「だったら、そのピンポン球みたいなのが出てきた時にまた受診しに来て。その時は予約してなくても診てあげるから。」と言ってくれました。良かったと思いました。絶対にこのお医者さんにも謎の異物を診てもらい、今度こそ診断して欲しかったのです。この異物が何なのかきちんと説明して貰えないと不安が拭えなかったのです。かかりつけのお医者さんが言う様に放っておいても治らなかったからです。

次回またピンポン球の様な異物が現れた時には診てくれると言うことだったので、何としてもそれを私は見せなければなりません。

ピンポン球よ、また早く現れて来い!と毎日祈る様な思いで、それが現れるのを待ちました。それまでは『もうこんな不思議なもの、気味が悪いから現れないでくれ。』と思っていたのに勝手なものです。数日後、祈りは届きました。また長女のお腹に異物が現れたのです。よし、時が来た。直ぐに、2つ目の病院に駆けつけました。そして、お医者さんの診断が下りました。

画像2

【診断が下る。そして即手術を言い渡された】

お医者さんは私に「これは鼠蹊ヘルニアね。手術が必要になるわ。」と言いました。

えっ、ちょっと待ってください!手術!?いきなり手術って何ですか?!ついこの間まで、大丈夫と言っていたのになんで手術をしなければならないのですか?

もう訳が分からず私は気が動転してその場に立っているのもやっとのこと。するとお医者さんは私に、椅子に腰掛けるよう言いました。ひとまず落ち着こう。長女の目の前で私が動揺していてはダメなのです。私がひと息ついたのを確認したお医者さんは、私に詳しく説明してくれました。「軽い病気だから大丈夫ですよ。手術と言っても簡単な手術で直ぐに終わるから。鼠蹊ヘルニアと言うのはね、腸が本来ある場所からズレてしまった状態の事を言うのです。つまり、今出っ張っているこの丸い物は腸の一部なのです。鼠蹊ヘルニアは一般的に成人男性がなるものだけれど、ヘルニアになる確率は3割くらいなの。それを女の子、しかもこどもの女の子がなるというのは、かなり珍しい事です。珍しいけれど大丈夫だから。成人男性なら手術をしないでとりあえず様子をみるところなのだけれど、こどもの場合は走って転んだりして出っ張っている腸が破れてしまうリスクがあります。そうなった時、全身に菌が回って命取りになってしまう可能性があるの。なので、直ぐに手術をした方が良いでしょう。ここでは手術は出来ないから、小児外科のある大きな病院へ行ってください。紹介状を書いてあげるから。」と言われました。

画像4

【そして私は激しく動揺した】

手術しなければならないんだ、この事が頭の中でぐるぐる駆け回っていました。こどもが手術、しかもここドイツで。私は人生で手術をした事がないので未知の世界でした。それをこどもがするなんて、と思ったら激しく動揺しました。長女は日本人なのでドイツ人のこどもと身体の大きさもつくりも違う。それなのに、大丈夫なのか?と。

激しく動揺したのですが、それと同時に少しホッとした気持ちもありました。やっと原因が分かったからです。初めて異物を見た日から既に1ヶ月半。ここまでに3回お医者さんに診てもらい、やっと3回目になって長女の症状が発覚したのです。やっぱり私の勘は間違ってはいませんでした。これは大丈夫ではない、おかしいという勘です。

この時私は切迫早産中でした。立っているのも辛い時期に短期間に2つの病院に行ったので、もう既に心身共にヘロヘロでした。それなのに、これから手術で今度は大きな病院へも行かなければならない。しかも手術が待っている。精神的にも肉体的にもかなりしんどかったです。けれど、私がしんどいと言っている場合ではありません。これから大きな病院へ行き、手術の手続き、幼稚園への連絡、かかりつけ医からの同意書も貰いに行かねばならないなど課題はてんこ盛りでしたから。そして、お腹の子も無事産まれてくるようにしっかり守らなければならないのですから。母はへこたれている場合ではないのでした。

長くなってしまったので、今回はここまでにします。

画像3

まとめ

2人のお医者さんに「大丈夫」と言われた際にそこで引き下がらず、自分の勘を信じてセカンドオピニオンしたのは正解でした。もしあの時そのままセカンドオピニオンをせずに放っておいたら、長女は危険な目にあっていたかもしれなかったからです。

最後に頼りになるのは、やはり自分の感覚。母の勘だなと思いました。1番こどもをずっと良く見てきているので、誰よりも母はこどもの違和感を察知する事が出来るのだと思います。動物の勘はお医者さんに勝る?笑 凄いですね。

ありがとうございました。




この記事が参加している募集

育児日記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?