ピピピピッピピピピッー いつもと変わらない目覚まし時計の音で目が覚める。カーテンを開けると鳥の声が聴こえた。見慣れた自分の部屋を出て、階段を下る。リビングへ入ると母が朝食を作っている後ろ姿が目に入った。 「おはよう。昨日はよく眠れた?」 母から不意に声をかけられ欠伸を噛み殺しながら答える。 「おはよう。まあまあかな。」 母は私の言葉を聞いて微笑み、目玉焼きとハムとレタスの乗ったトーストを真っ白な皿の上に乗せ、ダイニングテーブルの上に置く。その様子を寝ぼけた頭をそのままに眺めて