【感想】京都寺町三条のホームズ#1

【前置き】感想の前に

 さて、私はずいぶん長いことnoteを続けていますが、この記事は1つ目になります。
なぜかといえば、色々とこの数年間、紆余曲折があり、不要となったため、記事を全て消しました。

 そんな私ですが、新たな趣味を探して数年考え続け、久々に小説でも読もうか、となり、Kindle Unlimitedに入りました。
Kindle Unlimitedにしたのは、単に読みたい作品が思いつかなかったこと、基本的に電子書籍で読みたいこと、そして何より趣味として継続するために、サブスクで定額料金で自分のスピードで読めることでした。

 そして、Kindle Unlimitedに入って、さらさらと読む本を探していきついたのが、この望月麻衣氏の京都寺町三条のホームズ(双葉書庫)でした。

 小説自体は、学生時代に小野不由美氏の十二国記や、東野圭吾氏の諸書などを読んでおり、いわゆるライトノベルもキノの旅といった有名作品はある程度たしなんでいたため、特に抵抗はありませんでした。

 さて、前置きはこれぐらいにして、こちらの作品について、率直な感想を拙い文章ですが、書かせていただきます。
なお、私のポリシーとして、基本的に物語の核心をつく、いわゆるネタバレは含まないものということを、予めおことわりしておきます。

【感想1】二人の男女の物語(別の意味で)

 私がなぜこの作品を手に取ったのか。それはまず作品の表紙でした。一応こちらの作品は、ライトノベルで検索してヒットした一作品でした。これに関しては少し後に補足しますが、表紙に描かれているのは二人の男女。
といっても、今時のラノベのような派手さは全くない。そして作品タイトルも、とても落ち着いたもの。作品ページに記載されていたあらすじも、とても「ライトノベル」というより、普通の小説と言っていいものでした。
 個人的に、先述した通り小野不由美氏や東野圭吾氏のようないわば一般的な小説を読んでいたこともあり、『恋愛小説ではないな』と思った自分は、この作品に惹かれて手を取りました。
 作品を読了した感想としては、目論見通りであり、自分として2巻以降も継続して読みたいと思える作品でした。

【感想2】挿絵がなかった

 先述した通り、私はライトノベルだと思って、この作品を手に取りました。しかし、実際に何ページか読み進めましたが、挿絵が全くありません。今これを書いているということは、最後まで読んだということですが、最後まで挿絵はありませんでした。
 ライトノベルだと思っていただけに、普通なら読むのをやめてしまいがちですが、個人的にそれを気にしないだけの魅力がこの作品にはありました。
挿絵は読者にたいして、イメージを植え付けるいいものですが、逆に挿絵が無い場合は、読者がイメージを考えることができます。
 私は挿絵がない、言葉を選ばず言えば「普通の小説」だと分かったわけですが、先に言った通り読者がイメージを考えることができるわけです。
 この作品には、難しい表現(季語や過去の人物など、いわゆる歴史に関するもの、以下表現と略す)が沢山出てきます。ライトノベル、だと思って読むと、とてもではありませんが最後まで読むのは難しいでしょう。
 私の場合、難しい表現すべてを解釈することはせず、ある程度イメージだけ持って読み進めることで、最後まで苦が無く読めました。
 逆に挿絵があった場合、イメージをすることができず、最後まで読めなかったかもしれません。
 これはいい意味で、自分にとって「ライトノベルで探したけど、挿絵のない良い作品に出合えた」と言えます。

【感想3】読みやすい書き方

 こちらも先述しましたが、難しい表現が沢山出てきます。イメージができたから読めた、と書きましたが、もう一つにこの作品はとても読みやすいです。
 といっても、難しい表現はありますから、全員が全員そう思えるとは思いません。ただ、主人公自体がいい意味でそれをわからない素人であり、対する造詣のある男性はこの表現に対して、どういった意味であるのか、そしてどうして今、その表現を使ったのかを的確に表現しています。
 前者のどういった意味、それはすぐに書けるものですが、「今、その表現を使う理由」は、作者の書き方でとても変化します。

 えらそうなことを言いましたが、この書きっぷりが悪いと、挿絵もありませんから、特に造詣の薄い読者には分かりづらく、読み進めることが難しいです。
 しかし、こちらの作品では、難しい表現を使う場面がとても的確で、「ああ、そういうことなんだ。」と納得のいくものでした。
 書きっぷりが悪ければ、造詣の薄い私は最後まで読めなかったと思います。

【総評】継続して読みたい作品

 前置きで書いたように、私はこの作品への出会い方が少し違いました。しかし、結果としてここまで記載した感想により、最後まで読むことができました。自分は趣味に「したい」ということで小説読みを再開したということもあり、この作品を読み切るのには1ヶ月近くかかりました。

 しかし、読み切った、というだけで、自分にとってある程度ハードルのあった久しぶりの趣味を楽しめたということの一つでもあります。これだけで、自分の中で、この作品は花丸です。

 「不満は無いの?」とここまで読まれた方なら思うでしょう。ゼロではありませんが、ネタバレをしない範囲、かつこれだけ記載した感想からすれば、特にここへ書くようなレベルのものはありません。

 逆に、このシリーズを(Unlimitedで)最後まで読めなかった、途中で放棄したら、それは不満があったから、ということになります。そういう意味でも、2巻にも期待したいところです。

 小学生の読書感想文のような記事になってしまいました。漫画にもなっているとかはKindleアプリ上で知っていますが、この著者やこの作品の派生などについては全く調べていません。あくまで作品として、このシリーズを読んでいきたいとおもいます。

さて、2巻目はどれくらいで読めるでしょうか。Unlimitedなので、ほかの作品、昔読んでいて途中までだったライトノベルとかも読んでいます。一ヶ月ぐらいで読められれば、いいかと思っています。

それでは今回の感想はこれにて。

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