2020.04.29の記録

ライブ活動がストップして、丸2ヶ月。
今日、4/29も下北沢Lagunaでライブの予定だったなぁ、ということもたった今まで忘れていた。
きっとこんな経験はこの先一生無いだろう、あったら困る。だから、今を記録しておくことは結構大切だと思う。
とはいえ、3月上旬の私とももう違うし、4月上旬の私とも違う。
今は正直、「慣れてきた」んだと思う。

もちろん、ライブができないことで、そこで得られるはずだった収入は無いし、それどころか6月に予定しているワンマン2本の振替公演を中止にすれば、会場代などでそれなりのマイナスになる。これは現実。でも最近はなんだか現実味がなく、他人の話を聞いている感覚になる。
それくらい、本当に、自宅とスーパーだけが私の現実だ。

パラレルワールドの私は今、何をしているだろう。この私とどれくらい違うだろう。この2ヶ月で、どんなふうにライブが変わっていただろう。曲作りはどうだろう。レコーディングは。

常に止まらず動き続けていなければ死ぬ、くらいに思い込まされて育っている、私を含めた多くのミュージシャンにとって、突然無理矢理に肩を捕まれ「止まれ」と言われることは想像もしていなかった。しかも、全員一気に。
最初は動揺して身体もびっくりするけど、少しすると、罪悪感無しに止まれることにホッとする自分もいて、あ、私、動き続けてなくても死なないじゃん、と新しい可能性を発見したりする。
周りを見回せば、これまでとは別の方法で力を蓄えたり、動き方を切り拓いたりする人もたくさんで、あぁやっぱり全員が私みたいに「止まって」るわけじゃないのか、と少しがっかりする。がっかりしながら、誇らしい気持ちになる。変だけど。

今の私は、再びレースが始まって一斉にスタートしたときが少し怖い。
ずっと前から助走をしている人、一旦控え室に戻って筋トレをしまくった人、周りと結束してチームワークを作り上げている人。
そういう人たちに踏み潰されてしまわないか。
それ以前に、スタートラインにつく前に怖気付いてしまわないか。

パラレルワールドで今日も60分のライブを終えた私は、こんな私をどう思うだろう。

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