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阪神タイガースを愛しているからこそ言っておきたいこと

僕がタイガースのファンになったのは1985年のこと、
あの時僕は小学校4年生。
バース、掛布、岡田という重量猛虎打線に魅了され、
応援する周りのおじさんたちの涙に魅了された。
それから、阪神は暗黒期に入る。
何をやっても最下位という負のスパイラルから抜けれない年月が続く。
1992年、優勝のチャンスがやってくる。
新庄、亀山といったスターが現れ
野村ヤクルトと最終戦までもつれるというデッドヒートを展開するが
惜しくも2位。

ここからファンとしては中毒性が増していく。
勝っても負けても、どれだけ裏切られても好きという
スパイラルに陥っていく。
2003年、あの1985年から18年、ついに、
優勝という出来事が起きる。
星野監督によるチーム改革。
惜しくも日本一は逃したが、
圧倒的黄金期が訪れたように見えた。
しかしその後2005年になんとか優勝したものの
ジャイアンツには負け越し、
日本シリーズでは大敗を期している。
それでもずっと優勝を信じて、毎日応援し続けた。

そして、とうとう17年の月日が流れた。
と、

わざわざ過去を振り返っているのは、
阪神タイガースの歴史の中で
何がよくなくて、何がよかったかが明確だからです。
タイガースに最も足りないのは
何十年もやってこなかった「改革」です。
普通に考えてみてほしい。
6球団チームがあるなかで、21年、18年、17年と優勝できないのは、確率的にかなりおかしい。
さらに日本一にいたっては、85年の一度だけという異常事態にもかかわらず、
これはかなり仕組みがおかしいのでは?と
言う人は1人もいません。
「阪神はたまに優勝するからいい」と言うことばや、どんなに成績が悪かろうと満員になる甲子園、
ファンに甘んじて、まったく焦る事なくチーム状況を
マーケティングやPRをしなくとも、
売り上げれる商品づくりをしているから
優勝できないと言うことを誰も言わない。
近年YouTubeにより解説者の話をたくさん聞く事ができるが、なぜ勝てないかをミニマルな視点でしか見ていない。
「内角責めに対応できてない」とか「エラーが多い」とか「抑えがいない」とか「ベンチの指示がない」とか、
そんな状況になっているのは、一つ一つ練習すればいいというだけの問題か?
なぜ、何十年も優勝できないと言う大きな課題に取り組まないのか。
そもそも改革を考えれるアイデアがないのか。

僕は常々、アイデアを考える時、一歩引いた目線で考えれないと解決しないとスタッフに伝えている。
アイドルのCDジャケットの仕事が来て、アイドルのCDジャケットを作ろう!と取り掛かると、
今までのアイドルのCDジャケットしか作れないから、まずCDジャケットが必要か?
アイドルらしくないジャケットってなんだ?から考えることで、
新しいアイデアのアイドルのCDジャケットにたどり着く。

今タイガースに足りないのは圧倒的に外部の声。
というかプロ野球全体にはびこる内部性から抜けれない思考が、
ずっと同じ悩みを解決できない大きな理由のように思う。

通常、どんな企業も広告やPRをする時は違う会社にアイデアを出してもらう。
商品や会社の取り組み方自体もコンサルや、
外部から他の会社を経験したスペシャルな人を迎え入れ、改革を行う。

阪神タイガース、野球、はそれができない。
コーチ、監督が野球経験者であり、それ以外の布陣を敷いたことがない。
阪神の監督にいたっては、悪しき伝統、生え抜きの選手からという、内輪のチーム。
2003年優勝できたのが、ヤクルト野村→中日星野と、
他のチームの監督でそれができた事をわすれている。

すべての職業、すべての教育、すべての生活には、クリエイターが必要だと僕は思っている。
クリエイターというのは、デザインできる人、映像が撮れる人、ファッションがわかる人、
という意味ではなく、何かを変える「アイデア」がある人のことを言うと思っている。
デザインをしていても、いわゆるクリエイティブと言われる仕事をしていても、
言われたことをやって、自分で何かを変えたいという意識や「アイデア」を出せない人はクリエイターではない。
サラリーマンでも、今までにない「アイデア」がある人はクリエイターだと思う。

野球しかやってきてない人をコーチ、監督に据えても、何もかわらない。
さまざまな「アイデア」をもつクリエイターチームをつくらないと、
阪神タイガースは永遠にかわらないのだ。

抜本的に考えよう!
変革のアイデアを出してみよう。
まず、ルールを変えず、ずっと決められた「決まり」を変えてみよう。
昨年優勝したチーム、最下位のチーム、足並み揃えて2月1日スタートでいいのか?
チームの個性にあったキャンプではないやり方もチーム単位で考えてはダメなのか?
それから、いい選手の基準、3割ってほんんとうに正しい?
30本、10勝って本当に正しい?
チャンスにどれだけ打てたかを一番評価するべきではないか?
30本のホームランがワンサイドやランナーがいない時に打ってないか?
4番がホームランバッターで本当に正しい?とか、考え方を変えたら練習方法も変わらないか?
とか、考えてみよう。

さらに
今、どうするべきかも考えてみよう!
現状阪神は、4月13日現在で1勝12敗。
今日も、後半のリリーフの不安がそのまま出て負けた。
この原因は、開幕戦に全てが詰まっていると言っていい。
さらに言うと、去年の後半からのチーム不振、
クライマックスシリーズでの采配不審。などからの伏線の開幕戦。
8対1という試合展開の6回までは、
監督以下、選手、ファン、全てが今年の阪神は「いい」と感じていた。が
心の奥底にあった「監督、これでよかったのかな?」という
リリーフ、抑えの不安が、その不安の通りに打たれ、まさかの8対10と逆転負け。
次の日からは完全に歯車が噛み合わない。
6回まで伸び伸びと野球をやっていた選手の体の中に
「いくら打っても勝てないかも」「これはどう対応するんだろう?」「抑えは誰に?」
という小さな不安が生まれてしまったため、些細なことだが全てのプレーに影響してしまい、
次の日から、全く打てない、全く守れないという状況になっている。
これは、技術や細かいプレーの修正の問題ではない。
監督の方針の問題、そう、ずっと僕が言っている、変えようという「アイデア」がないという問題なのだ。

開幕戦で8対1から逆転されたのは、チーム史上初のショッキングな出来事。
だからこそ、その日は大きな「改革」をしても許される、
選手が一致団結できる大きなチャンスの日でもあった。
監督は試合後選手を全員集めただろうか?
「今日の負けは今のチーム事情の集積で、今日変えなくてはいけない!」って言えただろうか。
スアレスのいない抑えがここまでチームに影響するなら、キャンプで、
なんとかなるだろうとやてきた準備は間違っていた。今日ここで
エースを抑えにする!という「アイデア」。驚き+奮起させる、そんなアイデアを出せただろうか?
「なんとなく、湯浅かなあ」ではだめ、「西、頼む」「伊藤、頼む」「青柳、頼む」ができたら、
選手は変わらなきゃ!って思えたかも。
監督は間違いを認め、選手の力を信じ、本気で今年優勝させたい!って思いが伝わったのでは?
それが開幕戦の大敗の夜やれていたら変わったかもしれない。

僕は来年に向けてとか、ああ今年はだめだどかまだ思っていない。
「アイデア」次第では、チームは変われる。優勝もできる。
では、今からやれる改革ってなんだろう。

そう、監督交代だ。

「佐藤は守備をもっと確実に」と、言っていた試合後の
監督インタビューを聞いて、これは監督、どこをどうすれば改革になるのか
何もわかっていないかもしれないと心配になった。
あれだけ、外野内野を転々とさせておいて、それはないのでは?と思った。
根本的な不安を監督が取り除いてあげない限り、ミスも、スランプも起きる。
歯車が合うための「アイデア」が見つからない限りはそれがずっとつきまとう。

でも、今からでも遅くないと僕は思う。
クリエイティブディレクターや、ビジネスの賢人を呼んでもいい。
それでも「今年優勝する!」というアイデアを出し合おうよ。
意味のない逃げの監督休養ではなく、「アイデア」としての監督交代。

僕は40年も阪神が大好きだ。
人生を賭けて愛している。
だから言いたい。
優勝してほしいと。

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