#08 ニュージーランドキャンプ旅日記「大ハプニング解決編②どうなるクルマ!?」
年末、購入した中古車がモーターウェイの上で突然故障してしまった。今日ようやく予約の取れた修理センターでみてもらえることになっていた。
(これまでのキャンプ旅日記はこちらから:【NZキャンプ旅日記】)
動かぬクルマを修理センターへ
朝約束の時間になると、宿の前にレッカー車がやってきて、故障したわたしのクルマは修理センターへと運ばれていった。
わたしたちはレンタカーで別で向かう。到着し受付に尋ねると、クルマはちゃんと先に到着していた。
手続きをして待っていると「すこし調べるのに時間がかかるので電話します」と教えてくれた。そこで時間潰しに、近くのショッピングセンターにでも行くことにした。
すると、まもなくして電話がかかってきた。修理センターから。
どきどきしながら電話をとる。
・・・
聞くと残念ながら、エンジンがお亡くなりになってしまったようだった……。悪い結果は想像していたけれど、これはちょっと予想外だった。
エンジンの交換にはおそらく2000ドル以上(約15万円以上)、期間も2週間はかかるだろうと言われた。
エンジンの交換はクルマの購入金額に迫る値段だったこと、日数も想像以上にかかることを考慮すると、修理は諦めた方がよさそうだった。
そのため修理するかと確認されると、その電話口ですぐに断ってしまった。びっくりするほどあっさりと、初めての愛車を手放すこととなった。
安心して長い旅に出られるよう、旅に出る少し前にエンジン回りを点検してもらったばかりだったのだ。こればかりは不運でしかないと思った。
さて、ここからがまた問題だ。このクルマは廃車…となってしまうのだろうが、修理センターの方に聞くとここでは廃車の手配まではやっていないのだという。使える部品を売ったりなど各自でやってください、と。
ど、どうすればいいのだ…。
とりあえずクルマはここにしばらく置いておいて良いそうなので、それはまた調べてなんとかすることにした。それよりも問題は、これからの旅の足である。
これからの旅計画
クルマがもう使えないという可能性は覚悟していた。
安くないレンタカー代を考えると、レンタカーでこの先旅し続けるのはちょっと辛い。すこし考え、早急に新たなクルマを購入するのが今のベストだと判断した。
想定外の痛すぎる出費だが、購入するクルマは今回のように壊れたりしなければ、帰国時に売ることができる。レンタカーをして旅するより、結果出費は少なく済むはずだ。
何十万単位の買い物をこんなに急に迫られることってないよなー。しかも、まさか海外で2台もクルマを買うなんて…。
優柔不断なわたしがこんな決断ができたのは、切羽詰った状況だったからだろう。この旅で学んだことのひとつが「必死で動けばなんとかなる」ってことだ。笑
ネタばかり増えていく。
短期で遊びに来ている友人も巻き込んでしまっているので、慎重に考えつつも急ぎたい。早速新しいマイカー探しを始める。
ちょうどニュージーランドの最大都市オークランドに居たことは不幸中の幸いだった。中古車情報も一番多い。英語のやりとりに自信がないことに加え、急いでいることやもう失敗したくない恐さもあり、できれば日本人から買いたいと思った。
日本人向け情報交換サイトの『NZdaisuki』で探すと、幸い条件に合うクルマが2台ほど見つかった。早速メッセージを送る。
早くいい返事が返って来ることを願いつつ、今後の予定を考える。
クルマを検討する時間を考え、あともう3泊レンタカーをして、せっかくなのでその間は、行きたかった北東のコロマンデル方面へ数日キャンプしに行くことにした。
クリスマスに滞在させてもらったお家のひとに「コロマンデルのこのビーチがニュージーランドで一番だった」と聞き、めちゃくちゃ気になっていたのだ。
テンション上げるため、ランチはBurger Fuelへ。
ここはニュージーランドのバーガーショップで、チェーン店ながらとてもおいしい。教えてもらって初めて行ってから大好きなお店だった。
素材も国産のものを使っていたりこだわっていて身体にもやさしく、だからこそなのかクオリティが高くておいしかった。
(クイーンズタウンの人気店Fergburgerのよりも好みかも)
友達が来たら連れていきたいと思っていたので来れてよかった。
やっぱり間違いなくおいしい。友達も気に入ってくれた。
レンタカーとトラブルと
さてお腹も満たされ今日から使うレンタカーを探す。そうして見つけたクルマは前回とは違う会社で、今日から1月6日まで3泊予約した。
しかしここがなかなかひどかったのだ。
到着すると他の方の対応中でお待ちくださいとのこと。
だが、予約した時間を過ぎても過ぎても待たされる。様子を探ると、どうやら何かトラブっているようだった。
他のお客さんに話している様子から、予約がトリプルブッキングくらいしてしまったようで使えるクルマがないとかなんとか。
「なんじゃそりゃ…」
しかしそれでも詫びる様子はなく、クルマがないのだからしょうがないと開き直っている。ホスピタリティなんてない感じだ。
1時間ほど待たされて、ようやくクルマが用意できると案内された。書類にサインをお願いされる。
しかしその書類では、レンタカーのスタートが予約時間のままになっていた。待たせておいてこれはひどいと抗議し、開始時間は今の時間にしてもらった。口約束で済まそうとしたので、その旨を書類にちゃんと追記してもらった。油断できない…。
そうしてようやく来たレンタカーは急いで清掃して持ってきたらしく、入っていたガソリンの量がとても中途半端。
「同じくらいまでいれて返してくれればOKだから」という。
いやいや「同じ残量までいれるなんて難しいでしょ」というが、「そうだとしてもガソリンいれる時間ないからしょうがない」と返される。
それはそちらのミスやろーと思いながら、しょうがないので、これより少なくいれてやるーと思い出発した。笑
(しかし結果、やっぱり多く入ってしまって悔しかった。)
思わぬ時間ロスだった。これから急いで前のレンタカーを返しにいかないといけない。
レンタカー屋の前は場所がなかったので、近くのガソリンスタンドに行き、ガソリンを入れついでに荷物の入れ替えをすることにした。
わたしと友達とでそれぞれ分かれて新旧のレンタカーに乗り込み、ガソリンスタンドで集合した。
無事荷物を入れ替え、スタンドへと向かう道中気になることがあった。
エアコンがずっと生暖かいのだ…。
色々いじってみたけれどずっと暖かい風しか出ない。暑い!!
予約したレンタカーの詳細を見返してみたが、ちゃんと「エアコン付き」と書いてあった。真夏の旅でエアコンないのは辛い。
友達に前のレンタカーの返却をお願いし、わたしは先程のレンタカー屋へともどった。
スタッフを呼びみてもらう。スタッフのお姉さんはエアコンをつけ、吹き出し口に手を当て風が出ていることを確認すると
「エアコン問題なく出ますね」という。
いやいや。笑
「風は出るけど、ずっと暖かくて冷風にならないのですが…」
すると再度確認し、風が暖かいことにやっと気づいてくれた。色々ボタンをいじるがどうにも温かい風は冷たくならない。
「壊れてますね」
「ですよね」
「でも、いまうちには代わりのクルマがないのでこのまま使ってもらうしかないですね…」
わたしは「ちゃんと”エアコンあり”のクルマを予約した。代わりがないのは分かったので、その分の割引してください」と交渉。
すると、3泊で予約していたレンタカー代の1泊分を返却してくれると言ってくれた。
エアコンが壊れているのは辛いが、レンタカー代がだいぶ安くなるのはありがたい。よかった。きちんと書類を書いてもらい友人の元へ出発した。
いざキャンプへ
今日は近場の”Omana Regional Park”というキャンプ場に行くことにした。オンラインで予約もできた。
キャンプ場に到着すると、入り口にはゲートがあってカギがかかっていた。
「どうやって入るんだ?」
カギをよく見ると番号であくようになっていて、その番号は予約メールに送られていると書いてある。
「メール!確認してなかった!!」
慌ててメールを確認するとカギの暗証番号が書いてあった。これだ。
その番号にダイヤルをまわすとカギは無事開きゲートをあけることができた。
予約した人しか中に入れないようになっているようだった。すごいシステムだ。
中を進みキャンプサイトに無事到着。クルマから降りてどこにテントを張ろうかと話していると、どこからか管理人らしきおっちゃんが現れた。
とても気さくに話してかけてくれ、予約した名前を伝えると終始ニコニコしてテントサイトやキャンプ場の案内をしてくれた。
かしこまったホリデーパークとは違い人間味があって、いいキャンプ場に来たなあとうれしくなった。先ほどのレンタカー屋の対応とのギャップもあって、一気に気持ちがほぐれた。
そして夕方、メッセージを送ったクルマの方から早速返事があった。
早い対応がとてもとてもありがたかった。
しかも5日以降なら大丈夫だという。レンタカーは6日までなのでちょうど良さそう。よかった。見にいって問題なければその場で買うつもりで動くことにした。
なんとなくトンネルの出口が見えたようだった。
夜は(この日も?)あったかいラーメンを作って食べた。
長い1日だった。
一部写真:三沢真実
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