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【楽曲レポート】スコアを眺めてると思い出す、懐かしき景色と当時の面影。J.スウェアリンジェン/センチュリア序曲 CENTURIA
「音楽」と「香り」と「記憶」は結ばれると思っていて、この曲を耳にすると「記憶」の部分が鮮明に蘇ってくる。 J.スウェアリンジェン(1947〜)はアメリカ合衆国の作曲家で、日本の吹奏楽の世界で最も親しみのある作曲家としても挙げられる一人。 スウェアリンジェンの作品は、アマチュア音楽家やスクールバンドの学生を意識した親しみやすく、技術的にも演奏しやすい作品が多い。 A.リードやJ.バーンズ、R.W.スミスに並び吹奏楽に青春を捧げてきた人たちにとって身近な存在であったのではな
【楽曲レポート】夏の思い出の写真を眺めながら聴きたいナンバー。やまかわたくや/Like a milk tea -latte with extra milk-
先日、マンドリンアンサンブルに参加した時に出会った作品。 音源をいただき譜読みをしている時、Instagramにアップした夏の思い出写真を仲間と眺めながら「そういえば、夏もここ来たよね」って会話をしているシーンが浮かんだ。 海の家が立ち並び水着を着た人たちが行き来する夏の海は、夏が終わると誰もいなくなり海の家は片付けられ静けさが残る。 遊園地やプールが併設されたレジャー施設への最寄駅に出来たバスを待つ長蛇の列もなくなり、車が溢れていた駐車場は閑散とし営業を終了したプール
【楽曲レポート】三日月の向こうにあるものは…夜の雰囲気漂うファンタジーな作品。高橋宏樹/三日月の彼方-Over the Crescent Moon-
吹奏楽指導の仕事をしていて何より楽しみなのが、新たな曲との出会い。 毎年新しい作品が生まれ、まだまだ知らない曲がたくさんあるからこそ、レッスンを通して色々な曲に出会えることがあります。 去年の夏、とある学校の自由曲で『三日月の彼方』という素敵な作品に出会いました。 この作品の作曲者は、2014年の吹奏楽コンクール課題曲「勇気のトビラ」の作曲者でもある高橋宏樹さん。 高橋宏樹 |作曲家 1979年5月東京生まれ。専門学校にて映像音楽やポップス理論などを学ぶ。主に吹奏楽曲
【楽曲レポート】魔女狩りの嵐が吹き荒れる!吹奏楽伴奏によるミュージカル。B・アッペルモント/サタンの種(ZAAD van SATAN)
自分が吹奏楽の世界が好きな理由の一つに、多くの作曲家が生きていることが挙げられる。 生きていれば次々と作品が生み出され「◯年◯月××の交響曲第◯番が初演!」といったニュースをリアルタイムで感じることができる。 毎年、誰かの作品がどこかで初演されCDとなって発売されたり、作曲家と演奏者の距離が近いのがこの世界の魅力だなと感じています。 新しく生み出される作品に触れている中で知ったのは、キャッチーなメロディとドラマティックな音楽が魅力の作曲家ベルト・アッペルモント。(197