心の中のゑべっさん

ゑべっさん…恵比寿様ね。関西圏でこう言うのかな、確か。福の神…ですね。

今日は久々に元推しくんの話。

雨が降ったりやんだりと変わりやすい天気で、大きい虹を見ながらの仕事中。
今日はやたらと腕時計についている日付が気になって。
一服しながらなんでか考えていた。

ああ、2ヶ月経ったのか。
元推しくんとお別れしてからね。
過ごした時間と離れてからの時間がほぼ同じになった。

やっぱり忘れられないもんなんだね。
心を鷲掴みにされた時間はなかなか消えてくれない。
どれだけ他の人に会っても、エース氏にバチボコされても、あのなめらかな肌の感触は忘れられない。

ふとした時に引き出しが開いて思い出すくらいにはなったけれど。

未練がましくもどこかでまた会えないかな、と思うこともある。
推し様のひとりに「今度会うからどんなんだったか教えようか?」と言われたけれど、断ってしまった。
吹っ切れてるわけじゃなくて、聞くと会いたさが増す気がして。

元気かなぁ、なんてぼんやり考えていたら、超ロングのお客様がついた。

ほんとさ、なんでかな。
会ってた頃からそうだったけどさ。
なんで今になっても君のこと思うとお客さん連れてくるかな。しかも高いんだよ。ほとんどが。
他の推し様たちではないんだよ。
よりによって会えない君なんだよ。

あまりにお客さん連れてくるからゑべっさんやねぇ、なんて笑ってたけどさ。
今もなおそういうの…しなくていいよ…

お客さんは嬉しいけど、楽しかった頃を思い出すのは辛いんだよ。
自分のやった迷惑なことを思い出して、それがなかったらまだ君はセラピストとして元気にやってたかもしれない。
ひとりの人の未来を塞いでしまったという思いで苦しくなるんだよ。

忘れられないのはどうしようもない。それはわかってるし、後悔するのも当たり前だと思ってるけど。けれど。

君のこと考えてたらお客さんつくんだよね。会うために稼げってことかな、なんて言ってもう笑えないんだよ。

会えないんだからさ。
だからもうゑべっさんしなくてええんよ…

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