物資補給は日々の生活でも超大事

 物資の補給はあらゆる戦況を左右する一大要因である。弾がなければ銃や大砲はただの鉄くずであるし、食糧や薬がなければ兵は戦えず戦意を喪失させる。

 それはシェアハウスもまったく同じだ。まさか、最大8人分のトイレットペーパーを住んでいる個々人が自前で用意するわけにもいかない。というわけで、家賃には様々な消耗品の使用料も含まれている。

 衛生用品であればトイレットペーパーや洗濯用洗剤・食器用洗剤、ゴミ袋。食品であれば塩・砂糖・料理酒・油・醤油に加えなんと米がついている。米食べ放題である。このシェアハウスにいるかぎり、ギリギリ死なない。むしろ太る。

「うちのシェアハウス、米が食べ放題なんだよね」と知り合いに言うとたまに「おにぎりにして売ろうぜwww」「ちょっと横流ししてほしいwww」などと言われるぐらいにはうらやましがられる制度だ。いいだろういいだろう、ぜひ住むがいい。

 補給方法はいたってシンプル。管理人である私が物資の減り具合を見て、運営の方に報告。彼がAmazonやヨドバシでネット注文して、リバ邸大宮に届くという仕組みである。

 最近は別のシェアハウス管理人と共同で訴え、箱ティッシュとラップが補給物資に加わった。ますます生活の質が上がる。前の住人たちがあきらかに使いすぎて外れていたらしいのだが、最近の住人はいたって大人しく普通に暮らしているのでその制限が解除されたという次第だ。

 消耗品以外だとしても、共同生活に必要と判断されれば少額のものは大体用意してくれる。冬場は尻が冷えるということで、私が週一で洗濯することを条件に便座カバーの購入を許された。他にも新しい三角コーナーやそこにはめるネットなど、実に様々なものを買ってもらっている。ここまでくると、どこまで許してくれるかチキンレースを開催したくもなってきた。しかし信頼を損ねる真似はあまりしたくないので、思うだけにして黙っている。

 逆に、消耗品でも自分で購入するものもある。シャンプーなどの入浴時に使う石鹸類や歯磨き粉、生理用品などがそれだ。主に個人によって使用する種類や頻度が著しく異なってくる消耗品があたる。確かに、男性からみたら自分の家賃が生理用品に払われているなどたまったものではないのだろう。そこのあたりはたやすく想像できる。

 実家から出て一人暮らしを始めるとなると、家具家電はもちろんのこと、消耗品を全て買わなければいけないのでその金額は侮れない。人が快適に暮らすためには、どう絞ってもかなり多くのものが必要になる。しかし、シェアハウスで疑似一人暮らしを経験すれば、お金がなくても事前に何を買えばいいのか検討がつく。一人暮らしの予行練習にも、シェアハウスはうってつけだ。

 恥ずかしながら、シェアハウスの管理人になってから実家の親がいかに多くの物資を買い、家族のために用意してくれていたかを改めて知った。必要不可欠なものから、生活の質を高めるものまでその種類は多岐にわたる。実家に帰ったら、感謝の言葉を忘れないようにしたい。

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