木下優樹菜さんの発達障害告白と「ブレインクリニック」について、娘と通った私が思ったこと ~3~

TMS治療を受けるまで

娘は小学4年生の終わりごろの1月から、その年の年末までかけて32回1クールのTMS治療を受けた。

まず治療を受ける前に、QEEG検査で赤くなっている部分にあたるように調整しているのか、レーザーポインタを額に当ててその部分にマジックで印をつけていた。その後、その印を目安にTMS治療で頭に当てるパッドのようなものを当てて、電気音がパチパチ鳴って20分くらいで終了する。
娘の場合は一週間おきくらいに通っていたが、間をあけたほうが症状が改善している気がしてきたので、後半は10日に1回くらいのペースにした。
TMS治療を受けた日の夜は、本当にぐっすり眠っていた。
特に赤いと指摘された右側に当てた時の眠りの深さは、明らかにいつもと違って、何をしても起きないようなぐったり感だった。
TMS治療を続けながら、4回に1回は現状のアンケートを書いて、ドクターの診察がある。

TMS治療を受けて変わったこと 娘の場合

TMS治療を受けたからといって、すべてが劇的に変わるわけではなく、ゆっくりと、いつの間にか、あれ?この間よりよくなってる??と気づくような感じの変化である。しばらく効果を感じない時期もあれば、数回で違いを感じることもあり、これは個人差が大きいところだろうと思う。

娘が変わったこと
・よくわからないこだわりが減った
・切り替えがはやくなった(レジリエンス力がついた)
・嫌なものにも少しは集中力できるようになった
・極軽いディスグラフィアがあったが、改善された
・周りの状況が見えてないところがあったが、気にするようになった
・気分のムラが激しかったが、やや落ち着いた

細かいことを言い出せばもっといろいろあるが、大きく言えば上記のようなことで大きく変わったことを実感している。
この「こだわりが減った」ということで、本人が疲れにくくなったことがとても大きく、ぐったりゴロゴロしている時間が圧倒的に減った。
親から見ての変化なので、本人の中ではもっといろいろあるだろうが、あまり細かく聞くのも苦痛かもしれないので、話したくなる時が来るまで待つしかない。

ブレインクリニックへの批判に思うこと

木下優樹菜さんがYouTubeで発言したことで、一躍注目を浴びるようになり、「脳波で発達障害がわかるわけない」「発達障害は治るものではない。TMS治療でよくなるはずがない」という世論、専門家が圧倒的な中、このような発言するのは勇気のいることだが「うちの娘には効果があった」と確信している。この間私が何か他にアプローチを変えたわけではない。児童精神科で薬をもらって通っていた頃とも明らかに違う変化だ。娘が不登校になったころから見てくれている先生も、「よくここまで回復しましたよね」と話をする。まだまだTMS治療については黎明期なので、いろんな意見がぶつかり合うのが当たり前だろうと思うが、私はこの治療を信じて情報発信を続けたい。

この治療法は、今生きづらさを感じている人が生きやすくなるだけでなく、人間関係が円滑になる、犯罪の減少など、社会全体に大きな影響を与える様々な可能性を秘めていると思う。批判ばかりでなく早く研究が進んでほしいと切に願っている

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