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伴走者読了しました。

2021年のトライアルとして毎日10分読書を実行しています。今回の読書は浅生鴨さん著「伴走者」。

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視覚障害アスリートの目となり、彼らの視界をサポートしながら記録を目指すバディ。それが伴走者。

この小説はフルマラソンを走る夏編と、スキーのタイムを競う冬編と、2編の話で構成されていて、それぞれまったく別個の登場人物が出てくる。

アスリートというと記録と自分との戦い、という部分もあるのだけど、伴走者がいるスポーツでは、相手との人間関係というものも重要になってくる。

なんだけど、初対面の二人の印象はよくないどころかやや険悪?な関係からスタートする。

この本で伴走者をつとめる主人公は、ボランティア精神の高いとてつもない善人というわけではなく、完璧主義者や効率重視の人間だったりするし、サポートされる側の選手も勝利に対してえげつない執念を燃やしたり、自己主張の固まりだったり、どちらもクセのあるキャラクターなんだけど、とてつもなく魅力的なのだ。

そんな彼らが衝突を繰り返し、葛藤、反発、裏切り、紆余曲折ありながらかけがえのない信頼関係が生まれていく過程がとてもとてもエモい。

それから冬編の選手であり、ヒロインである晴ちゃんがなまら(すっごく)可愛い!

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この子も自己主張の強い、なかなかに一筋縄でいかない子なのですが、そこがまたいいのです。

まだ読んだことのない方は、ぜひお手に取っていただければ!

追記

2021年9月3日

パラリンピック東京が開催されています。ニュースで、あらためて盲目の選手とその伴走者の様子を画面越しにですが観ることができました。

伴走のベルトも、短距離とマラソンとではまた違うのでしょうが、実物を画面で見て、このベルトで意思疎通を図るのかと本で描写されていた伴走の大変さを思い起こしました。

そのパラのニュースで、陸上短距離のペレイラ選手にその伴走者がプロポーズすると言う話を見かけ、嬉しい気持ちになったり。

伴走者(ガイドランナー)と言っても、ただ隣を走っていればいいのではありません。

相手にとって何が必要か想定し、サポートし、足並みを合わせ、走者と信頼関係を築き上げて来たのだろうと思います。

ペレイラ選手とそのパートナーに祝福申し上げます。

そして、私にとって、伴走者についての理解を深めてくれたこの本にも、また注目が集めればいいなぁ。

なんて思ってます。

「伴走者」で検索で各書店、通販サイトから購入

または

麻生鴨さんのホームページから探せます。



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