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【CROSS POINT vol.1】プライド

まえがき
vol.1. プライド

母マミーからのLine

母マミー:祖母マーチは木綿のパンツを使っているが、毎日汚れる。紙パンツを進めるが全くはこうとしてくれない。汚れたパンツは私マミーが綺麗に洗って干している。紙パンツは暑くて脱ぎおろしが自由にできないと言って聞く耳を持ってくれない。デイサービスのスタッフさんに頼んで勧めてもらってもいますが、なかなか紙パンツへの壁が高い。何か良い方法はないか?

母マミーと祖母マーチの日常:

①母マーチは祖母マーチの話し相手であり、料理・洗濯・いろんな頼まれごとをやっている。祖母マーチは、「なんでも自分のことは自分でしている」と友達やスタッフに公言している。(昔からプライドが高く、人と比べては自分がすごいと言う話が多いのだ。)

②祖母マーチが怪我をして病院に行った時のこと。そこの看護師さんに母マミーについて、「この人は子どもを教える勉強は何年もやってきているけれど、介護についての勉強は全然してないから頼れんのよ。」と言ったりする。「頭が痛い、口内炎がたくさんできてしみて食べられない」と、ネガティブな発言も多くなってきた。

なんだか、気が重くなる感じがこっちまで伝わってくる。

幸せな方向はどこか?

どうしても疲れやイライラが先に来て感情的になっていては、進みたい方法がわからない。そこで、娘Chieと母マミーが整理する。

【方向性チェック】現状のどこを一番変えたい?どうなったら良さそうか。祖母マーチに変わってもらうって言うよりも、どんな状況になるのを母マミーは望んでいるのか?

母マミー:一番は紙パンツを使って欲しい。今までは、木綿のパンツを意地を張って祖母マーチが自分で洗濯して、干そうとして転倒した。母マミーが汚れたパンツを洗うのも手が掛かる。普通の洗濯とは別で洗濯しないといけない。

どうやら、汚れても家事の負担にならない方法を探しているようだ。

現状整理(掘り下げてみる)

祖母マーチ:

【本当の気持ちは何?】他の人には自分でやっているというくらい、プライドが高い。→今の自分自身をどう捉えているのか?ありのままを周りの人に話すのが苦手。
【幸せを作っていくのは自分自身】不満が多い毎日。→祖母マーチは、どんな毎日にしたいと思ってる?自分でやりたいと思ってることは何?
【紙パンツ使うってカッコ悪い?】綿パンツを履きたくない。紙パンツはゴムがきつい。ムレる。あとカッコ悪い。→汚れたりするけど、どうするのか?どう思ってる?

母マミー:

【疲れてきた】汚れ物を手洗いしなければならず、それは一番疲れること。変えたいこと。できればやりたくない。紙パンツを履いてくれれば、少しは楽になるのに。→綿パンツに変わるもので、洗濯の負担が減るものがあればいいな。
【嫌味や不満に耐えるだけでは解決しないと気づいてきた】祖母は、嫌味・不満・思い込みが以前よりも増えてきたと感じる。嫌味を言われることは気にしないようにしようと思っても、やはり言われるとキツイ。→リフレッシュできる時間がお互いに必要だ。祖母も母もそれぞれが好きなことをする時間を作ったらいい。話しができる友達はいるか?他の人が関わることはできないか?

明らかになった気持ち

わかったのは、2つのいきちがう思い。譲れない気持ち。

①思い通りにいかないことを認められないプライドと、不甲斐ない嫌味を言われるのに疲れてきた心

②家族が手伝うことに素直に慣れない祖母マーチの気持ちと、介護から少しでも楽になりたい母マミーの気持ち

クロスポイントを見つけていく

どっちかに合わせる、理解してもらうではなくて、まずは知ること・伝えることから始めよう。

試そうと決めたこと

【現状を確かめる】今の状況ってこうだよねと確認する。お互いの気持ちを話そう、介護される気持ち・介護する気持ち。パンツなど具体的なテーマがある場合は、そのテーマについてもお互いの気持ちを話してみよう。「だよね。」「ってこと?」と確かめる作業は、お互いのことを知るそのもの。
【クロスポイントを作ろう】両方に平等な価値観を作ろう。自分も幸せで、周りの人を幸せにするもので、自分にできることを提示しよう。大切にしたいことや伝えたい言葉。押し付けたり、してもらって当たり前は、相手のエネルギーを奪ってしまうことになるからね。今しんどいってことは変えるタイミング。続けるということは、お互いのしんどいが続くこと。
【幸せは自分で決めよう】まずは、自分の未来を話すことにしよう。やりたいことを。こうするのがスキ・楽しい・嬉しい。相手ではなくて、自分の幸せについて自分で話そう。それができたら、両方の未来を話そう。幸せの形、未来の形は、家族でも一人ひとり違うもの。そして、世界は2人だけではないから、デイケアのスタッフさん、ケアマネージャーさん、友達、他の家族など誰にでも未来を話してみよう。どんな方法が良いかみんなで一緒に見つけると言う、一緒に考えるスタンスはどう?

筆者からのお願い:この投稿は、いろんな試みをしながら、幸せな未来を作っていきたい家族たちの物語。壁に感じていることや成功したことをタイムリーに伝えていきます。楽しい未来への力になるメッセージがあれば、コメント欄へお願いします。同じ思いをしている一家たちの参考になります。

テキスト:中塚智恵

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旅行のニーズ調査:車椅子ユーザーや、その家族や友人に対し、誰でも望む旅ができる社会の実現を目指しています。ニーズの把握に活用させていただいています。

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Chie Nakatsuka 中塚智恵(なかつかちえ)
TOKYO STARTUP GATEWAY2019に参加し、1次通過(現在)
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今日、エネルギー切れ
今日ね、めっちゃワクワクした


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